
公開日:2022年8月5日
更新日:2026年2月27日
業務用エアコンの修理費用。修理と買い替えを見極めるポイントも解説
業務用エアコンのトラブルは、冷暖房の効きや水漏れなどさまざまです。トラブル時には、ひとまず「修理」をご検討されることが多いかと思いますが、場合によっては修理費用が10万円以上かかることもあります。
購入してからの年数や故障・不具合の内容によっては、修理ではなく買い替えた方がよいケースも多いです。また、修理にも買い替えにもメリット・デメリットがあるので、それらを踏まえて、自社にとっての最善策を選択する必要があります。とはいえ、実際にトラブルが発生した際に、「この状況では修理と買い替えのどちらがよいのか」と判断に迷うケースも少なくないでしょう。
そこで、この記事では、業務用エアコンの修理費用の目安や、修理と買い替えを見極めるポイントを解説します。修理と買い替えそれぞれのメリット・デメリットや知っておきたい最新情報(エアコンの2027年問題)についてもご紹介していますので、そちらも参考にしてください。

1| 業務用エアコンの修理費用は?修理の程度で相場が変わる

業務用エアコンの修理費用は一律ではなく、修理の程度によって相場が変わります。修理の程度は、作業が大変な順に「重修理」「中修理」「軽修理」に分かれます。
具体的にどういったものが「重修理」「中修理」「軽修理」に該当するのかは、下の表の通りです。
| 修理の程度 | 故障・修理の具体例 |
|---|---|
| 重修理 | ・コンプレッサー交換 ・熱交換器交換 ・ガス漏れ修理 |
| 中修理 | ・ファン・ファンモータ交換 ・基板交換 ・リモコン不良 ・ドレン異常 |
| 軽修理 | ・吹出しルーバー異常 ・温度センサ不良 ・ドレンホース交換 |
1-1| 重修理は10万円以上
コンプレッサーや熱交換器の交換、ガス漏れ修理などの「重修理」には、目安として10万円以上かかります。一台のエアコンで複数の重修理が必要となったり、複数台のエアコンが重修理となったりした場合、金銭的な負担がとても大きいです。
1-2| 中修理は10万円未満
ファンや基板の交換、リモコン不良などの「中修理」の目安は、10万円未満です。重修理ほどではないものの、安いとはいいにくい修理費用が中修理でもかかってしまうケースがあります。
1-3| 軽修理は5千円~2万円程度
吹出しルーバー異常や温度センサ不良などの「軽修理」の修理費用は、目安として5千円~2万円程度です。重修理や中修理と比べると修理が簡単なため、軽修理には費用がさほどかかりません。
2| 業務用エアコンは修理だけでなく、掃除・洗浄や買い替えも検討を

業務用エアコンに不具合が出ると、「すぐに何とかしないと」という思いから、ひとまず「修理に出す」という選択をする企業も多いでしょう。しかし、常に修理が最適な選択肢というわけではありません。エアコンの掃除・洗浄だけで不具合が解決するケースや、買い替えた方がよいケースもあります。
2-1| 修理の前に、掃除・洗浄をしよう
下のグラフは、エアコンの故障原因を示したものです。

「フィルターや熱交換器の目詰まり」が故障原因の半数弱を占めています。目詰まりを放置して負荷をかけ、故障してしまう前にエアコンを掃除・洗浄するようにしてください。まだ故障には至っていない段階では、修理に出さずとも、掃除・洗浄だけで解決できることが多いです。
以下の不具合も、違和感を感じたら放置せず、早めに掃除・洗浄をすることで、解決に至ることが多いです。
- 業務用エアコンの送風口が臭う:多くの場合、カビが原因。掃除・洗浄でカビを除去できれば、悪臭がしなくなることが多い。
- 業務用エアコンの室外機から水が漏れている:ドレンホース(排水ホース)の詰まりや破損が原因と考えられる。フィルター掃除することで改善できるケースがある。
- エアコンから異音がする:ホコリの詰まりが、主な原因の一つ。フィルター掃除により、解消できるケースがある。
- エアコンの効きが悪い:さまざまな原因が考えられるが、フィルターの目詰まりや汚れも一因。フィルター掃除により、冷暖房が効きやすくなることもある。
ただし、自分でエアコン掃除できる箇所は限られます。まずは自分で対応してみて、それでも不具合が改善しない場合には専門業者に点検を兼ねて洗浄を依頼しましょう。
なお、業務用エアコンの部品は年々劣化していくので、突発的な故障を未然に防ぐには、稼働状態や部品の摩耗状態を見ながら部品を適宜交換していくことも重要です。
取り付け時から全く点検せず、故障したらその都度修理するという使用方法では6〜9年で使用限界に達します。これに対して、定期的にメンテナンスを行うことで、15年は使い続けることができます。

2-2| 修理するメリット・デメリット
業務用エアコンを修理するメリット・デメリットは、以下の通りです。
【メリット】
- 軽微な修理であれば、修理費用を抑えられる
- 軽微な修理であれば日数が掛からず、数時間で復旧することもある
【デメリット】
- 古い機種の場合、修理をしても別の不調が見つかったり、すぐ壊れる可能性がある。部品が無いと対応できないこともある
- 重修理の場合、高額な費用が発生する
2-3| 買い替えるメリット・デメリット
業務用エアコンを買い替えるメリット・デメリットをご紹介します。
【メリット】
- 技術革新により省エネ、温室効果ガスの排出抑制による環境貢献ができる
- 技術革新による静音・空気清浄でより良い快適空間を実現できる
- 省エネによる電気代と長寿命化による買換え費用の削減ができる
目安ではありますが、最新型のエアコンに買い替えることで年間電気代を最大70%削減可能になります。また、導入費用を考慮しても投資回収基点は7年と試算されているため、長期的に見ると修理よりも買い替えの方がお得です。


【デメリット】
- 軽微な、修理に比べて費用がかかる(重修理よりは安い場合あり)
- 設置場所によっては、施工費用が高額になる場合がある
- 入れ替えの工事期間中は営業ができない場合がある
とはいえ、買い替えの費用面でメリットとデメリットを天秤にかけると、長い目で見てメリットの方が大きい企業が多いと考えられます。
また、工事による営業環境への影響については、「夜間休日対応可能な業者に依頼する」ことで解決できるケースが多いでしょう。
3| 修理か買い替えかを見極める!2つのチェックポイント

業務用エアコンを修理に出すか、あるいは買い替えるか判断に迷う方もいるでしょう。どちらとすべきかを判断するポイントとして、業務用エアコンを「購入してからの年数」と「故障・不具合の内容」が挙げられます。
3-1| チェックポイント1 購入してからの年数
「購入してからの年数」によって、「修理」「比較検討」「買い替え」と推奨される対応が変わってきます。
3-1-1| 【修理を推奨】購入から3年以内の場合
購入から3年以内の場合、修理を推奨します。買い替えよりも修理で済ませた方が費用を安く抑えられることが多いためです。
保証期間内であれば、その保証を使用しての修理が可能になり、自然故障の多くの場合が無償での修理となります。保証期間はメーカーによって様々ですが、通常は1年の場合が多いと思います。
また、購入から2~3年経っている場合、製造から5年以内なら部品の保有期間であるため、交換等で安く済ませられる場合があります。

3-1-2| 【比較検討を推奨】購入から4年以上15年未満の場合
購入から4年以上15年未満の場合には、修理と買い替えの比較検討を推奨します。なお、購入から4年以上7年未満でしたら「修理」、7年以上15年未満でしたら「買い替え」の方が望ましいケースが多いです。

チェックポイントと比較検討の方法を表にまとめましたので、参考にしてください。
| 購入してからの年数 | チェックポイント | 比較検討の方法 |
|---|---|---|
| 4年以上7年未満 | ・保証対象期間を確認(延長保証への加入有無、保証期間の残期間) ・メーカーに部品が残っているかを確認 |
・修理に出した場合と新製品を購入した場合、両方のパターンでいくらかかるか見積もりをとって、比較検討する |
| 7年以上15年未満 | ・メーカーに部品が残っているかを確認(修理部品が残っていない場合もある) | ・修理に出した場合と新製品を購入した場合の費用に加え、消費電力なども比較検討する |
購入から「4年以上7年未満」の場合、まずは保証対象期間内かどうかを確認してください。また、メーカーに部品が残っていれば、軽修理の費用を抑えられることがあります。比較検討の際は、修理費用と新製品の購入の両方のパターンで見積もりをとりましょう。
購入から「7年以上15年未満」の場合、特に9年以上経過しているのであれば、まずはメーカーに部品が残っているかを確認しましょう。業務用エアコン補修用性能部品の保有期間はメーカーが決めており、多くの場合、生産終了から9〜10年間となっております。修理を依頼しても、修理部品がなく対応不可になるケースもあるためご注意ください。比較検討の際は、修理費用や新規購入費用の他に、消費電力なども比較しましょう。
3-1-3| 【買い替えを推奨】購入から15年以上の場合
購入から15年以上経っている場合、特に2000年(平成12年)より前に設置した業務用エアコンをお使いの場合は、買い替えを推奨します。修理よりも買い替えの方がお得になるケースが多いためです。
最新の省エネ機を使用した際と比較して、年間の電気代は半額以下になることもありますので長い目で見れば、買い替えが断然おすすめです!

3-2| チェックポイント2 故障・不具合の内容
「故障・不具合の内容」によっても、推奨される対応は変わってきます。
3-2-1| 【修理を推奨】掃除・洗浄しても水漏れする場合
業務用エアコンを掃除・洗浄しても水漏れがする場合、ドレンホースの交換により解決できる可能性があります。ドレンホース交換は軽修理のため、修理費用は5千円~2万円程度しかかかりません。

3-2-2| 【比較検討を推奨】異音や冷暖房能力の低下、動作不良がある場合
エアコンから異音がする場合や冷暖房能力が低下している場合(エアコンの効きが悪くなっている場合)、動作不良でエアコンを操作できない場合には、比較検討を推奨します。購入してからの年数と照らし合わせ、修理依頼するか買い替えるかを決めましょう。

「想定される原因」と「比較検討前に必要な対応」を表にまとめましたので、参考にしてください。
| 故障・不具合の内容 | 想定される原因 | 比較検討前に必要な対応 |
|---|---|---|
| 異音 | ・可能性が高いのが、コンプレッサーの劣化による異常(重修理が必要) ・フィルターの目詰まりやルーバーの動作不良などが原因のこともある |
・業務用エアコンの掃除や業者による徹底洗浄をする ・フィルターを新しいものに交換する |
| 冷暖房能力の低下 | ・可能性が高いのが、冷媒ガスの漏れ(重修理が必要) ・フィルターの目詰まりや熱交換器の汚れが原因のこともある |
・業務用エアコンの掃除や業者による徹底洗浄をする ・フィルターを新しいものに交換する |
| 動作不良 | ・可能性が高いのが、リモコンの電池切れやエアコンのブレーカー落ち ・上記が原因ではない場合、業務用エアコン本体の故障である可能性が高い |
・リモコンの電池が切れていないかを確認する(切れていれば、新しいものに交換する) ・エアコンのブレーカーが落ちていないかを確認する(落ちれいれば、入れ直す) |
「異音」や「冷暖房能力の低下」の場合、以下のような修理作業が必要になると、「重修理」に該当します。
重修理に該当する修理作業
- 異音がする場合の修理:エアコンを分解してのコンプレッサー修理
- 冷暖房能力が低下している場合の修理:冷媒ガスが漏れている箇所を特定する耐圧試験(室内機・内外渡り配管・室外機と3箇所に分けて実施)、漏れている箇所の溶接修理、新しい冷媒ガスの封入
重修理になってしまうと、修理費用が10万円以上~数十万円かかることが少なくありません。比較検討が必要ではありますが、修理よりも買い替えの方がお得な可能性があるでしょう。
3-2-3| 【買い替えを推奨】掃除・洗浄しても悪臭がする場合
業務用エアコンを掃除・洗浄しても悪臭が残っている場合、他にできることはありません。臭いの悩みから開放されるためには、エアコンを買い替える必要があります。

4| エアコンの「2027年問題」とは?長い目で見ると買い替えがおすすめ

エアコンの「2027年問題」とは、環境負荷の低い冷媒(フロンガス)への転換を求める制度改正により、現在主流の機種を含む多くのエアコンが、2027年までに段階的に出荷制限されるという問題です。今後、環境負荷の高い冷媒を使用した機種は「部品の生産終了」にとどまらず、「修理費用が高額になる可能性がある」「エアコンの修理ができなくなるリスクがある」といった影響が懸念されています。
「新基準を満たさない格安エアコンが市場に出回らなくなる」「メーカーが新基準に対応するために要した技術開発費用などが市場価格に転嫁される」といった理由から、2027年にはエアコンの市場価格が全体的に高まると予想されています。そのため、まさに今が買い替え時です。何かしらの不具合を感じているようでしたら、今すぐにでも、省エネ効果の高い最新モデルへの買い替えを検討しましょう。
また、現在どのようなエアコンをお使いかにもよりますが、今は修理対象であっても、2027年以降は修理自体を受け付けてもらえなくなる可能性があります。近い将来、修理対象外となるエアコンを使い続けることは、得策とはいえません。
こうした理由から、長い目で見ると修理よりも買い替えの方が望ましいです。
5| 買い替えた業務用エアコンを取り付ける際は業者に依頼を

買い替えた業務用エアコンを取り付ける際は、原則として業者に依頼してください。自分で作業すると、感電・故障などのリスクがあるためです。
ここでは、業者選びのポイントと依頼におすすめの時期をご紹介します。
5-1| 業者選びのポイント
まずは、複数社から相見積もりを取って、取り付け費用を比較しましょう。ただし、費用の安さだけで選んでしまうと、「サービスやスタッフの対応が期待はずれだった」と感じるケースもあるかもしれません。費用は業者選びのポイントの一つではありますが、それだけでは選ばず、以下のようなポイントも忘れずに確認しましょう。
業者選びのポイント
- 十分な実績があるか
- 利用者からの評判がよいか
- アフターサービスがしっかりしているか
- 営業担当の受け答えに問題がないか
- 夜間・休日対応が可能か
これらを総合的に比較した上で、信頼できる業者に作業を依頼することが大切です。
5-2| 業者依頼におすすめの時期
業務用エアコンの取り付けを業者に依頼するのにおすすめの時期は、冬~春です。反対に、夏場の修理依頼は避けることをおすすめします。
実際のところ、エアコンの取り付け工事が最も多いのは夏です。冷房を使用する時期になってはじめてエアコンの不調に気付いて買い替える方が多いためですが、工事が混み合って取り付けまでに時間がかかってしまう場合があります。取り付け工事までの間、暑い室内で我慢して過ごすことになると、不快なだけでなく熱中症のリスクも高まってしまいますので、夏場の修理依頼は極力避けましょう。
冬から春にかけては、夏場ほどは取り付け工事が混み合わないため、依頼をしてから実際に工事をしてもらうまでの期間はあまりかかりません。スムーズに工事をしてもらえる冬~春に依頼できるよう、買い替えに向けた検討をなるべく早めに始めましょう。
6| 業務用エアコンの修理費用は内容次第。買い替えも積極的に検討しよう!

業務用エアコンの修理費用は、軽修理の場合には5千円~2万円程度、重修理の場合には10万円以上と修理内容次第で費用に幅があります。修理に出さずとも、エアコンの清掃・洗浄だけで不具合を解決できる可能性があるため、まずは清掃・洗浄することをおすすめします。長い目で見ると修理よりも買い替えの方がお得なケースも多いので、修理依頼するべきか、それとも買い替えるべきかを慎重に検討することも重要です。
修理か買い替えかを見極めるチェックポイントとしては、業務用エアコンを「購入してからの年数」と「故障・不具合の内容」が挙げられます。本記事で紹介した内容を参考に、しっかり比較検討しましょう。
なお、買い替えた業務用エアコンを取り付ける際は、感電・故障などのリスクを避けるため、専門業者に対応を依頼することを推奨します。取り付け工事の閑散期である冬~春に依頼できるよう、買い替えに向けた検討を早めに始めましょう。
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