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公開日:2023年7月12日

効果的な防犯カメラの選び方!省人化に向けセキュリティ強化する方法

防犯カメラは、犯罪の予防や抑止だけでなく、何か起こった際の証拠としても活用されます。しかし、その導入を検討するに当たっては、多くの専門的な用語があり、選びにくいと感じる方も多いかもしれません。そこで、ここでは防犯カメラの選び方について詳しく説明します。

1| 防犯カメラの設置に期待できる効果

防犯カメラは犯罪の記録や抑止に効果的であると期待されています。警視庁が2002年から進めている「街頭防犯カメラシステム」の取り組みでは、窃盗系犯罪の抑制効果が確認されています。

 

近年では、コンビニエンスストアやスーパーマーケットにおけるセルフレジの導入が増加しています。人間が手がけていた作業を自動化することで、人件費の節約を図る傾向が強まっているのです。また新型コロナウイルスの影響により、感染症予防の観点から対面接客を避けるニーズも高まっており、この流れもセルフレジ導入の推進力となっています。

 

しかし、その一方で、セルフレジ利用による万引きが大きな社会問題となっています。この問題への対策として、防犯カメラの設置を検討する店舗が増えているのが現状です。

 

参考:福岡県警察「繁華街に設置された街頭防犯カメラの効果検証 」

2| 防犯カメラを選ぶ前に!役立つ用語集

本章では、防犯カメラを選ぶ際に知っておくべき主な専門用語とその概要を解説します。

 

用語
  • 概要
画素数
  • コンピューターの画面上でどれだけの点(画素)が配置されているかを示す数値。解像度とも呼ばれる。
  • 画素数が大きいほど精密な画像を撮れるようになるが、高画質で確認するには、画素数が同じかそれ以上に対応しているディスプレイを用意する。
画角
  • カメラで一度に撮れる映像の範囲を示す用語。
  • 画角が大きいほど、一度に写すことができる範囲も広くなる。
  • 大まかに垂直画角・水平画角の2種類に分かれる。
F値
  • カメラのレンズがどれだけの光を取り込めるかを示す数値。
  • F値が小さい場合、カメラのレンズが大きく開いてより多くの光を取り込めるため、明るさが少ない場所でも鮮明な映像を撮影できる。
  • 屋外や照明が暗い場所で鮮明な映像を撮りたい場合、F値の小さい防犯カメラがおすすめ。
IP○○
  • 防犯カメラがどれだけ防塵と防水に耐えられるかを示す基準で、”IP”の後ろの2つの数字が性能を示している(防犯カメラの最高ランクはIP66)。
  • 左の数字が0から6までの範囲で、どれだけ防塵性能があるかを示す。
  • 右の数字は0から8までの等級で防水性能を示す(7と8は水中での評価)
PTZ
  • 防犯カメラがカメラの向きを変えたり、映像を拡大縮小できたりするかどうかを示すもので、パン(Panoramac)・チルト(Tilt)・ズーム(Zoom)の頭文字を取った言葉。
  • パンはカメラが左右に動く機能、チルトはカメラが上下に動く機能、ズームは映像を拡大したり縮小したりする機能を表す。
  • 「PTZ対応」と表記されている場合、スマートフォンやパソコンを使って、遠くからでもカメラの向きを調整したり、撮影する範囲を変えたりできることを意味する。
PoE
  • LANケーブルを通じて電力を供給する方法。
  • 通常、防犯カメラを設置するためには電源コンセントが必要だが、PoE対応カメラの場合はLANケーブルが電力を供給するので、コンセントが近くになくても問題ない。
光学ズーム
  • カメラのレンズ自体を動かして映像を拡大するので、画質が劣化することがない。
  • これに対し、デジタルズームは映像の一部を拡大表示するため、画像がぼやけたり粗くなったりすることがある。
  • より高品質な映像を求める場合におすすめ。

3| 防犯カメラを選ぶために目的を整理しよう

防犯カメラを選ぶためには、設置する目的を整理しておくことも大切です。本章では、防犯カメラを設置する目的を含めて、防犯カメラ選びに役立つポイントを解説します。

3-1|  撮影したい対象物はなに?

撮影したい対象物によって防犯カメラ選び方のポイントは変わります。具体的なポイントを下表にまとめました。

 

対象物
  • 選び方のポイント
玄関、人、商品棚、飲食スペース等(人通りの多いところ)
  • 人間を監視対象として防犯カメラを設置しようと考えている場合、マイクやスピーカー付きのカメラや小型のカメラがおすすめ。
  • マイクやスピーカー付きのカメラは声で対話が可能なので、不審者に対して警告を発したり、その場にいる人にメッセージを伝えたりできる。
  • 小型のカメラは設置が手軽で手間がかからない。
動物 、農作物、ゴミ置き場、駐輪場、駐車場、倉庫等(人通りの少ないところ)
  • 物の動きを感知して自動的に撮影を開始する「動体検知機能」を備えたカメラがおすすめ。
  • 暗い場所でも鮮明に映像を撮れる「赤外線暗視機能」を備えたカメラも便利。
  • 屋外なら防塵・防水対応、設置の自由度も考慮。

3-2| 防犯カメラを設置する目的はなに?

業務用の場合、以下のような目的で設置するのが一般的です。

 

  • 店舗の万引き・内引き対策
  • いたずら対策
  • 夜間の不法侵入対策
  • 従業員の作業管理や機器監視

 

防犯対策には、ただ録画するだけでなく、抑止力を持たせることも重要です。お客さんから見える位置にカメラを設置するだけで、泥棒は危険を感じて立ち去るかもしれません。

 

また、いたずらが発生した際には、犯人を特定できなければ問題は解決しません。だからこそ、自由に位置を調整できて、夜間でもはっきりと撮影できるカメラを選ぶことが大切です。

3-3| アンペアブレーカーの取り替え工事

契約アンペアの申し込み後には、アンペアブレーカーの取り替えが必要です。取り替え工事は基本的に無料で行えますが、配線などの工事が必要になる場合は、料金がかかることもあります。工事は基本的に立ち合いが必要で、所要時間は20〜30分です。

電気メーターがスマートメーターであれば、取り替え工事が不要です。手続きや工事は契約によって違うので、

設置場所から防犯カメラを選ぶことも大切です。

 

屋内でのカメラ設置の場合、スペースが限られるため、大きなボックス型よりもコンパクトなドーム型や小型カメラがおすすめです。店舗に訪れる人々に不快感を与えたくない場合は、見た目が目立たないドーム型や小型カメラを選ぶと良いでしょう。

 

一方、屋外での使用には耐久性が重要です。雨・風・砂塵からカメラを守るため、防水・防塵・風に強い構造を持った防犯カメラを選んでください。

電力会社に確認しましょう。

4| 防犯カメラは進化している!様々なタイプ

近年のニーズの高まりを受けて、防犯カメラの性能は日々進化しています。本章では、さまざまなタイプのカメラを紹介します。

4-1| 有線接続と無線接続(ワイヤレス)

防犯カメラの選択では、カメラから映像を送る方法(有線か無線か)もポイントです。

 

有線接続の場合、ケーブルを壁の中などに通す工事が必要です。そのため、ケーブルを通すスペースが確保できるか、工事が可能かどうかを考える必要があります。

 

ケーブルを通すのが難しい場合や工事を避けたい場合は、無線接続のカメラを選びましょう。

4-2| 防犯カメラのシステムタイプ

各防犯カメラのシステムには異なる特徴があるため、監視カメラを設置する目的に沿ってシステムを選択しましょう。防犯カメラの主なシステムタイプと、その特徴を下表にまとめました。

システムの分類
  • 特徴
アナログカメラ
  • 設置・設定・運用・メンテナンスが手軽。
  • ネットワークカメラと比較すると映像の遅延がほとんどない。
  • 画像の解像度にある程度の限界がある点に要注意。
AHDカメラ2.0
  • アナログカメラの画質が低い問題を改善したもので、設置・設定・使用・保守が非常に簡単で、映像に遅延もほとんどない。
  • 入退室管理のようなシステムとの連携が困難。
AHDカメラ1.0
  • AHD2.0カメラの古いバージョン。
  • 解像度はAHD2.0カメラより劣り、機能面も制限がある。
HD-SDIカメラ
  • AHD2.0カメラと同じ特性がある。
  • 使用にはアナログカメラやAHD2.0カメラに比べてより高品質のケーブルが必要。
ネットワークカメラ
  • フルハイビジョン以上の解像度を提供する高性能な機種がある。
  • システムの拡張性も魅力の一つ。
  • システムの構築に専門的な知識が必要で、他のシステムと比較して初期投資や維持費が高い。
ウェブカメラ
  • パソコンに接続して使う。
  • 電源の供給にUSBケーブルを用いる。
  • 基本的に撮影する映像は録画しない。
無線カメラ
ワイヤレスカメラ
  • 一番の特徴は、電波を使って映像を送信できること。
  • 電波の範囲内であれば、電源以外の配線は必要ない。
  • ただし、電波は簡単に妨げられるため、接続が困難になりやすい。
AIカメラ
  • AI技術を活用し、映像を自動で撮影・処理するカメラのこと。
  • 画像認識や物体認識、顔認識といった技術が組み込まれており、撮影した映像から対象物を認識・検出し、分析・処理などを行える。

4-3| 防犯カメラのデザイン・形状

防犯カメラのデザイン・形状は、主にドーム型とボックス型に分かれます。

 

ドーム型カメラは照明器具のような形状を持つので、人々に過度な圧迫感を与えず、空間の雰囲気を損ないません。また、広角レンズを使用しているため、広範囲を”監視”するのに適しています。

 

ただし、小型カメラを採用していることが多く、ボックス型カメラに比べて撮影性能は少し劣るかもしれません。そんな特性から、ショッピングセンター・オフィス・店舗のリビングなど広範囲をカバーしたい場合や、内装を崩さずに設置したい場合に特におすすめです。

 

一方、ボックス型カメラは、防犯対策に最適です。周りが暗くなると、自動的に赤外線LEDが点灯する機能があります。設置も簡単で、ワンタッチで取り付け可能な「クリップ式」や、天井や壁に取り付けられる「スタンド式」の金具が付属しています。

その特性から、店舗やオフィスでの空き巣や不審者への威嚇効果を高めたい場合や、特定の場所を明確に撮影したい場合に特におすすめです。

4-4| 防犯カメラの機能

防犯カメラの主な機能を下表にまとめました。

 

機能
  • 概要
夜間撮影
  • 照明がない暗い状況でも撮影できる機能で、赤外線照射機能を用いて暗闇でもクリアな映像を撮影できる。
マイク内蔵
  • マイクを通じて話せるほか、カメラのスピーカーから警告音を出せる機能もある。
首振り機能
  • カメラ・レンズの向きを上下左右に移動させ、狙った場所を撮影できる機能。
遠隔監視
  • どこにいてもリアルタイムで映像を確認できる機能。現場に直接行く必要がないため、人との接触を避けられるうえに移動にかかる時間やコストも節約できる

4-5| 防犯カメラの性能(スペック)

防犯カメラの性能(スペック)を決定づける主な要素は、下表のとおりです。

 

性能
  • 概要
画質
  • 画素数・画角・F値により決まる。
  • 画素数・画角が大きいほど、広い範囲をより鮮明に撮影できる。
  • これらの性能が高いほど、カメラの価格も上がる。
耐久性
  • 屋外に設置する防犯カメラには、衝撃に耐える能力や、防水・防塵などが求められる。
  • 製品の保守や修理などのサポート体制が整っているかも大切なポイント。
ズーム
  • レンズの焦点距離を調整し、対象物の拡大や縮小をすること。
防水防塵
  • 強風時に粉塵が機器の内部に入らず、豪雨時にも浸水のおそれがない。

4-6| 防犯カメラの記録媒体

通常、防犯カメラの録画データはハードディスクドライブ(HDD)などの記録媒体に保存されます。SDカードなどに録画するタイプもありますが、HDDに比べて容量が限られています。

4-7| 防犯カメラの撮影範囲

防犯カメラを選ぶ際の重要なポイントの一つに、撮影範囲があります。一般的に、屋内での利用には近距離を撮影するカメラが適しています。一方、屋外での利用には、広範囲や遠くを撮影できる長距離用のカメラが適しています。近年では、屋内でも広範囲を撮影することが可能な「広角レンズ」を搭載した防犯カメラが増えています。

5| 防犯カメラの設置と費用

続いて、防犯カメラの設置にあたって把握しておくべき方法や費用などを解説します。

5-1| 防犯カメラの設置は自分でできる?

自分で設置しやすいのは、配線が不要な「ワイヤレスタイプ」「バッテリー内蔵タイプ」「トレイル(センサー)カメラ」です。ただし、防犯カメラの設置は、壁掛けや天井取り付け時に壁や柱に穴をあけたり高所作業が必要な場合が多いです。安全に作業を行うためにも、プロフェッショナルに依頼することが推奨されます。

 

また、インターネットで購入した防犯カメラは、システム不良や通信環境の問題により、正常に設置できない場合があります。このようなケースでも、プロに相談することで解決策を見つけられます。

 

有線の防犯カメラの場合は、LANケーブルなど配線の導線に問題が無ければ自分で設定が可能ですが、配線工事が必要となる場合があるため、専門業者の手に任せましょう。

5-2| 防犯カメラの費用

防犯カメラを設置するにあたっては、主に以下のような費用が発生します。

 

  • カメラ(2万円程度~)
  • レコーダー(8万円程度~)
  • 工事費(15万円程度〜)

 

カメラとレコーダーの費用は、選択するカメラシステムによって大きく変動します。

5-3| ダミーカメラを設置する際の注意点

ダミーカメラは、その名の通り本物の防犯カメラではなく、犯罪を抑止するための見せかけのカメラです。安価なダミーカメラの場合、見た目から犯罪者にすぐに見破られる可能性があります。特に屋外に設置しているにも関わらず配線がない場合、簡単に見破られやすいです。

 

そのため、ダミーカメラを設置する際には、見た目に工夫を凝らして、本物のカメラに見えるようにすることが求められます。しかし、それでも完全に見破られないわけではないので、効果を過信しないことが大切です。

5-4| カメラプランから設置、保守までプロにお任せすると安心

防犯カメラは省力化や犯罪防止に役立ちますが、セキュリティ面の配慮は欠かせません。たとえば、100円の商品が万引きされたとすると、その損失を補うためには大きな利益を生み出す必要があります。

 

万引きを始めとする犯罪を予防するためにも、カメラの設置位置や運用方法などの計画段階から専門家の意見を求めることを推奨します。

 

「どの防犯カメラを選べば良いかわからない」「防犯カメラの設置をサポートしてほしい」とお考えの方は、防犯カメラの設置をサポートしてほしい場合は、カメラプランから設置・保守・その他のネットワーク工事(通信機器設置工事、LAN配線)までまとめて依頼できる、専門の施工会社にご相談ください。

6| 防犯カメラを設置していることは周囲に明示しましょう

防犯カメラを設置する際は、周囲に明確に「防犯カメラが設置されている」ことがわかるようにすることが重要です。防犯カメラの設置を明示しないと、お客さんから「隠し撮りされた」というクレームが寄せられる可能性があります。

 

実際に映っていなくても、相手の感じ方はわかりませんし、深刻なトラブルに発展する可能性もあるため、防犯カメラの設置は適切に明示しておきましょう。

7| まとめ

量販店やスーパーなどに防犯カメラを設置すると、万引きの記録と抑止が期待できます。ただし、防犯カメラにはさまざまな種類があるため、店舗に適したカメラを自力で選ぶことは非常に難しいです。

 

「どの防犯カメラを選べば良いかわからない」「防犯カメラの設置をサポートしてほしい」とお考えの方は、トータルソリューションにお任せください。

 

トータルソリューションでは、カメラプランのご提案から設置・保守、その他のネットワーク工事(通信機器設置工事、LAN配線)などにも対応しております。防犯カメラの設置を検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。

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