
エアコンの2027年問題。買い替えが得策⁉企業への影響などを解説
公開日:2026年1月29日

エアコンの2027年問題とは、2027年4月から新たな省エネ基準が適用されることにより、市場に現在出回っている格安エアコンの多くが製造・販売できなくなる問題のことです。
2027年問題により、企業にさまざまな影響が及ぶといわれています。具体的な影響としては、「エアコン購入費の高騰」や「駆け込み需要による在庫不足や工事遅延」などがあります。
また、2027年問題などを考慮すると、なるべく早期にエアコンを買い替えることが得策と考えられます。
この記事では、エアコンの2027年問題が企業に与える影響について、わかりやすく解説します。今すぐ買い替えるべきケースや2027年問題に関連したFAQなどもご紹介していますので、ぜひご一読ください。
1|エアコンの2027年問題が企業に与える影響

エアコンの2027年問題が企業に与える影響は、主に以下の3つです。
- これまでよりもエアコンの購入費が高くなる
- 駆け込み需要による在庫不足や工事遅延が予想される
- エアコン修理が完全にはできなくなるリスクがある
1-1 | これまでよりもエアコンの購入費が高くなる
一番大きな影響は、これまでよりもエアコンの購入費が高くなることです。
2027年からは、新たな省エネ基準を満たしたエアコンしか製造・販売は認められません。現在販売されている格安エアコンの大半は新基準を満たさないものであるため、2027年以降は今のような格安エアコンを入手できなくなります。もともと格安エアコンを使っていた場合には、買い替え時にこれまでよりも高価格帯のモデルを選ばざるを得なくなるでしょう。
また、現行の格安エアコン以外のモデルについては、新たな省エネ基準に対応するための技術開発や多額の投資が必要になることが考えられます。価格転嫁が生じ、エアコンの本体価格が高騰するでしょう。
1-2 | 駆け込み需要による在庫不足や工事遅延が予想される
2027年問題の影響として、駆け込み需要の発生も予想されます。有識者の見立てでは、2026年に入ると駆け込み需要が本格化するといわれています。
駆け込み需要が本格化すると、急激な需要拡大による在庫不足や取り付け工事の遅延などが発生する可能性が高いです。
駆け込み需要により想定される事態
- 人気モデル(新たな省エネ基準を満たし、その時点で販売されているエアコンの中では比較的リーズナブルなもの)を中心に在庫不足となり、希望するエアコンを買えなくなる
- 代わりに別のモデルを購入しようと思っても、在庫が十分にあるのはその時点で販売されているエアコンの中では比較的高値なものに限られる
- 専門業者にエアコンの取り付け工事依頼が集中し、通常時よりも工事をしてもらえるのが遅くなる
- 取り付け工事が遅れることで、従業員の作業効率低下や体調悪化、顧客からのクレーム発生や顧客離れなどにつながる
1-3 | エアコン修理が完全にはできなくなるリスクがある
エアコン修理が完全にはできなくなる可能性もあります。2027年問題はエアコンに入っている冷媒(温度の高いところから低いところへと熱を移動させるための物質)の規制強化とも関係していることが、その要因です。
【冷媒規制の強化とは】
「エアコン冷媒の地球温暖化係数(GWP)が高く、環境負荷が大きい」という現状を改善するため、国際的に進められている取り組み
※GWP…Co2を基準として他の温室効果ガスがどれだけ温暖化する能力があるか表した数値。数値が高いほど地球温暖化に悪影響を及ぼす。
かつて主流だった冷媒ガスや、現在主流となっている冷媒ガスは、GWPが高いです。そのため、低GWPな次世代冷媒への移行が求められています。「現行の冷媒がいつから使えなくなるか」は定かではありませんが、近い将来には規制強化により使用できなくなる可能性があり、2027年問題に拍車をかけるといわれています。
ところで、エアコンの故障原因はさまざまですが、その一つが「冷媒漏れ(何らかの原因で冷媒が隙間から漏れてしまう現象)」です。冷媒漏れが発生した際は、漏れている箇所の特定・修理や冷媒の充填などが必要となります。
しかし、現在お使いのエアコンに入っている冷媒が規制対象になってしまえば、修理業者は同種類の冷媒を入手できなくなる可能性が高いです。冷媒を入手できなければ、冷媒漏れ箇所の特定・修理はできても冷媒の充填はできず、修理は未完で終わります。
ご紹介したように、2027年問題は企業に大きな影響を及ぼします。自社への影響を少しでも小さくできるよう、早急に対策を進めましょう。
2| そもそも、エアコンの2027年問題とは?

そもそも、エアコンの2027年問題とは、2027年4月から新たな省エネ基準が適用されることにより、市場に現在出回っている格安エアコンの多くが製造・販売できなくなる問題です。
2027年4月以降は、新たな省エネ基準を満たしたエアコンしか製造・販売できなくなります。格安エアコンの大半は、省エネ性能が低いため、市場から姿を消す可能性が極めて高いです。
2-1| 2027年問題の背景
2027年問題は、「トップランナー制度(電気機器の省エネルギー基準を、現在商品化されている製品の中で最も優れている機器の性能以上にする制度)」の省エネ基準が強化されることが直接的な要因となっています。
トップランナー制度における省エネ基準が強化される背景にあるのが、地球温暖化です。地球温暖化の主な要因は温室効果ガスであるため、世界全体で脱炭素化が推進されています。また、日本は「2050年カーボンニュートラル」の実現を目指しています。こうした動きを受け、省エネ基準が強化されることになりました。
2-2| 今後の見通し
経済産業省の指針では、2027年度を目標年度としているのは一般家庭にも多くみられる「壁掛形」です。小規模な店舗・事務所などでは壁掛形エアコンを使っているところも多いため、そうした企業は2027年問題の影響を直接的に受けるでしょう。
また、今後はフロン排出抑制法の改正により、CO2排出削減義務も厳しくなるため、天井カセット形などの業務用エアコンについても2029年以降は省エネ性能の高いものしか製造・販売が認められなくなります。「うちは業務用エアコンしか使っていないから、関係ない」と楽観視せず、「いずれはうちの業務用エアコンも規制対象となる」と認識しましょう。
3|2027年問題に備え、今すぐエアコンを買い替えるべきケース

2027年問題を見据え、以下のようなケースでは今すぐエアコンを買い替えるべきです。
- 10年以上前のエアコンを使っている場合
- エアコンの不具合に悩むことが多い場合
3-1 | 10年以上前のエアコンを使っている場合
10年以上前のエアコンを使っている場合に買い替えるべき理由は、エアコンの耐用年数と関係しているためです。
耐用年数とは、簡単に説明すると各メーカーが設定する「この製品をどのくらいの期間、使い続けられるか」の目安となる年数のこと。エアコンの耐用年数は、10年程度が一般的です。
10年以上前のエアコンを使っている場合、耐用年数を超過している可能性があります。古いエアコンは電気代がかかったり、不具合が起こりやすくなったりするため、まさに今がエアコンの買い替え時です。
詳しくは後ほど紹介しますが、最新型のエアコンに買い替えることで、目安として年間電気代を最大70%程度削減できるようになります。古いエアコンをお使いの方こそ、買い替えによる電気代削減効果を実感しやすいでしょう。
なお、設置後10年未満(特に5年未満)の場合には急いで買い替えなくても問題はありません。とはいえ、いずれは買い替えが必要になるため、早めに情報収集だけでも始めておくとよいでしょう。
3-2 | エアコンの不具合に悩むことが多い場合
エアコンの不具合に悩むことが多い場合に買い替えるべき理由は、エアコンの寿命と関係しているためです。
「不具合を感じる頻度が増えた」「一度に複数の不具合が発生している」といった場合、使用年数にかかわらずエアコンがまもなく寿命を迎える可能性があります。不具合のあるエアコンを寿命まで使い続けようとすると、修理代金の総額が数十万円にまで膨れ上がるケースもあるでしょう。夏場や冬場に急に動かなくなってしまったら、従業員やお客様への影響も心配されます。
こうした理由から、エアコンの不具合に悩むことが多いのであれば、この機会に買い替えることを強くおすすめします。
4|長い目で見ると、修理よりも買い替えがおすすめ

先ほどご紹介したケースに該当しない場合、エアコンを今すぐ買い替える必要はありません。しかし、間近に迫った2027年問題やこのあとご紹介する買い替えのメリットを考えると、将来的には修理よりも買い替えの方がおすすめです。エアコン価格の高騰や駆け込み需要の本格化などが起きる前に、買い替えの検討を始めましょう。
4-1 | エアコンを買い替えるメリット
エアコン買い替えのメリットは、以下の通りです。
- 技術革新により省エネ、温室効果ガスの排出抑制による環境貢献ができる
- 技術革新による静音・空気清浄でより良い快適空間を実現できる
- 省エネによる電気代と長寿命化による買換えコストの削減ができる
最新型のエアコンに買い替えることで、目安として年間電気代を最大70%削減可能になります。また、導入費用を考慮しても投資回収基点は7年と試算されているため、長期的に見ると買い替えのメリットは大きいです。


5|エアコンの取り付けは、専門業者に依頼を

買い替えたエアコンを取り付ける際は、専門業者に依頼しましょう。自分で作業すると、感電・故障などのリスクがあるためです。
工事内容によっては、有資格者(第一種電気工事士または第二種電気工事士)しかできないものもあります。有資格者しか対応できない作業が発生した場合、社内に有資格者がいないと自分たちで取り付けることはできません。
5-1 | 業者を選ぶ際のチェックポイント
一番わかりやすいチェックポイントは、料金です。複数社から相見積もりをとって、比較しましょう。
ただし、料金だけで選んでしまうと、サービスやスタッフの対応などに満足できないケースもあるかもしれません。料金は判断材料の一つではありますが、それだけでは選ばず、以下のようなポイントも忘れずに確認することが重要です。
業者選びのポイント
- 十分な実績があるか
- 利用者からの評判がよいか
- アフターサービスがしっかりしているか
- 営業担当の受け答えに問題がないか
- 鍵の預かり可能か(取り付けスケジュールの調整を希望する場合)
これらを総合的に比較した上で、信頼できる業者に作業を依頼しましょう。
6|【もっと知りたい】エアコンの2027年問題にまつわる疑問

2027年問題について「もっと知りたい」という方もいるでしょう。そこで、ここではエアコンの2027年問題にまつわる疑問とその答えをご紹介します。
6-1 | 2027年になっても、今のエアコンを使い続けられる?
法的には、2027年になっても今のエアコンを使い続けられます。エアコンの新たな省エネ基準はあくまで「製造」「販売」の規制であり、「使用」を規制するものではないためです。
しかし、先ほどご紹介したように、古いエアコンを使い続けていると修理できなくなるリスクがあります。そのため、現実的には、現在お使いのエアコンを使い続けられるのは「エアコンが故障するまで」といえるでしょう。
いつ故障するかは購入してからの年数や使用状況などによって左右されるため、2027年になっても本当に使い続けられるかはそのときになってみないとわかりません。そのため、当社では、2027年になる前にエアコンを買い替えることを皆さまにおすすめしています。
6-2 | 今使っているエアコンはどう処分したらよい?
お使いのエアコンが「家庭用エアコン」「業務用エアコン」のどちらなのかで、処分方法が異なります。
- 家庭用エアコン:一般家庭にあるようなエアコンで、基本的に壁掛け型
- 業務用エアコン:広い空間で使うためのエアコンで、天井型や床置き型などがある
家庭用エアコンの場合、家電リサイクル法の対象となります。処分方法は、家電店での引き取りや指定取引場所への持ち込みなどです。
一方、業務用エアコンはフロン排出抑制法の対象です。処分するには、第一種フロン類充填回収業者という資格を有する業者に、エアコン内のフロンガス回収を依頼する必要があります。なお、フロンの回収~処分完了までにはさまざまな業者が関与することから、業者間で「フロン行程管理票」という書類がリレーされ、「どこまで処理が進んでいるか」「最後まで、対応が完了したか」がわかる仕組みとなっています。行程管理票の発行・保管は法律で義務付けられていますので、押さえておきましょう。
6-3 | どんなモデルのエアコンに買い替えるべき?
「このモデルにすべき」と一概にはいえません。どういう環境で使うか、どういう機能を必要とするかなどにより、最適なモデルは変わってくるためです。
まずは、使う部屋の大きさに合ったモデルをいくつかピックアップしましょう。その上で、省エネ基準達成率や各種機能、価格などを総合的に比較して選ぶことをおすすめします。どのモデルを選べばよいか決めかねる場合には、専門業者に相談してみてください。
6-4| 複数台を買い替える必要があるけれど、優先順位はどう決める?
第一優先すべきは、使用する時間が最も長い部屋にあるエアコンです。その次に、利便性などの観点から冷暖房をしっかり利かせたい部屋にあるエアコンを買い替えましょう。
6-5| 買い替えたエアコンを取り付ける際、設置場所を変えることはできる?
設置場所を変えることは、基本的には可能です。ただし、配管の長さや設置場所などによっては、追加費用が発生したり、設置場所を変更できなかったりすることもあります。
そのため、「希望する場所に設置可能か」「追加費用はどのくらいかかるか」などを業者に事前相談することをおすすめします。新しく設置したい場所の写真を用意しておけば、相談がスムーズに進むでしょう。
7|2027年問題に備え、エアコンの買い替えを積極的に検討しよう

エアコンの2027年問題により、「購入費が高くなる」「駆け込み需要による在庫不足や工事遅延が発生する」「修理が完全にはできなくなる」ことが懸念されます。10年以上前のエアコンを使っている場合や不具合に悩むことが多い場合には、今すぐにでも買い替えることをおすすめします。
また、買い替えにはさまざまなメリットがあります。今すぐの買い替えは必要なかったとしても、将来的には修理よりも買い替えの方がおすすめです。2027年問題に備え、買い替えを積極的に検討しましょう。
感電・故障などのリスク回避のため、買い替えたエアコンの取り付けは有資格者のいる専門業者に依頼してください。
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また、業務用エアコンや室外機の設置・増設・改修・点検なども行っています。エアコンのトラブル(異音・異臭がする、冷暖房が効かないなど)にも迅速に対応できます。さらに、電気設備や消防設備の設置・交換・点検にも対応可能です。エアコンの新設・増設などに伴うブレーカー・分電盤やコンセントの増設工事も併せてご相談ください。
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