
消防立入検査の内容とは?チェック項目や事前対策、是正を怠るリスク
公開日:2026年2月27日

消防立入検査では、消防署職員が管轄区内の建物に立ち入り、消防法で定められた基準・ルールが守られているかを検査します。「今度、消防立入検査があるようだから、何をチェックされるのかを事前に知りたい」「久しぶりの消防立入検査なので、検査内容を忘れてしまった」という方も多いでしょう。
この記事では、消防立入検査の主なチェック項目や事前対策、指摘された事項を是正しないリスクをご紹介します。検査の流れについても解説していますので、参考にしてください。
1| 消防立入検査の主なチェック項目

消防立入検査では、主に以下のような項目をチェックします。
- 消火設備
- 警報設備
- 避難設備・避難経路
- 消防活動上必要な施設
- 火気使用設備など
- 法定点検の実施・報告状況
- 防火管理体制
それぞれの検査対象・内容について、見ていきましょう。
1-1| 消火設備
火災発生時には速やかに初期消火する必要があるため、消防立入検査では消火設備の状態・操作に問題がないかをチェックします。
| 検査対象 | 主な検査内容 |
|---|---|
| 消火器 | ・設置場所が適切か ・損傷または著しい腐食がないか ・法律により設置が認められなくなった旧規格の消火器が設置されていないか ・製造から10年以上経過している場合、耐圧性能点検(※1)が行われているか |
| スプリンクラー | ・操作を妨げるような物品が、周囲に置かれていないか ・スプリンクラーヘッド(放水口部分)に破損や変形がないか |
| 屋内・屋外消火栓設備(※2) | ・操作を妨げるような物品が、周囲に置かれていないか |
(※1)「耐圧性能点検」…本体に水圧をかけて変形・破損・漏水がないかを確認する点検
(※2)「屋内・屋外消火栓設備」…水源や消火ポンプ、ホース、ノズルなどで構成される、初期消火を目的にした設備
1-2| 警報設備
警報設備は、火災発生をただちに察知し、迅速な避難を促すために重要な設備です。いざという時に建物内にいる人々が速やかに避難を開始できるよう、消防立入検査では自動火災報知設備と非常警報設備をチェックします。
どちらも聞き馴染みがない設備かと思いますので、簡単にご説明します。
| 設備 | 設備の説明 |
|---|---|
| 自動火災報知設備 | ・感知器や発信機、受信機などで構成される、火災の早期発見や避難誘導を目的とした設備 ・「感知器が熱・煙を感知した場合」または「建物内にいる人が火災を察知して発信機のボタンを押した場合」に、受信機に火災信号が送られ、受信機が警報を発する仕組み |
| 非常警報設備 | ・火災などの際、建物内にいる人々にベル・サイレンなどで危険を知らせ、迅速な避難を促す設備 ・「自動火災報知設備の作動に連動」または「建物内にいる人が放送設備の操作部を作動」することにより、建物内のスピーカを通じて、火災発生やその状況などを人々に知らせる仕組み |
主な検査内容は、以下の通りです。
| 検査対象 | 主な検査内容 | |
|---|---|---|
| 自動火災報知設備 | 感知器 | ・破損や変形などの異変がないか ・場所に適した感知器が設置されているか |
| 発信機 | ・操作の妨げになるような障害物がないか ・表示灯が消灯していないか |
|
| 受信機 | ・操作の妨げになるような障害物がないか ・非常電源・予備電源の電圧や容量が適正か ・防災センターなど常時人がいる場所に設置されているか |
|
| 非常警報設備 | ・表示灯が消灯していないか ・起動装置や操作部、スピーカーなどが適切に維持されているか |
|
1-3| 避難設備・避難経路
火災などが発生した際に迅速に避難できないと、生死にかかわります。そのため、避難設備や避難経路の状況をチェックし逃げ道を確保します。
| 検査対象 | 主な検査内容 |
|---|---|
| 避難器具 | ・避難はしごなどの避難器具が破損していないか ・設置場所が適切か ・火災発生時にすぐ避難できるような状態で、設置されているか |
| 誘導灯 | ・設置場所が適切か ・常時点灯しているか ・誘導灯の視認性を妨げる物品(ポスター、棚、他の照明器具、観葉植物、荷物など)が、周辺に置かれていないか |
| 避難経路 | ・避難の妨げとなるような物品が、避難経路の廊下や階段に置かれていないか |
1-4| 消防活動上必要な施設
消防隊が消火活動を行う際に用いる設備もチェックの対象になります。スムーズに消火活動ができるように、消防立入検査では、排煙設備、連結散水設備、連結送水管、非常コンセント、無線通信補助設備もチェックします。
どれも聞き馴染みがないものかと思いますので、簡単にご説明します。
| 設備 | 設備の説明 |
|---|---|
| 排煙設備 | ・火災により生じる煙を屋外に排出する設備 |
| 連結散水設備 | ・地下階や地下街、地下駐車場などでの火災に対応するため、地下に設置する設備 ・消防車から送水口を通して水を送って圧力をかけ、天井の散水ヘッドから自動で散水して消火する仕組み |
| 連結送水管 | ・高層の建物や地下などでの火災に対応するための配管設備 ・消防車から送水口を通して水を送り、各階の放水口から消防隊がホースを接続して消火する仕組み |
| 非常コンセント | ・消防隊が消火活動で使用する機器(投光器、電動ドリルなど)に電源を供給するための設備 |
| 無線通信補助設備 | ・地下街や地下駅、大規模ビルなどでの火災発生時に、無線が届きにくい「不感地帯」を解消し、隊員間の確実な連絡を可能にするための設備 |
主な検査内容は、以下の通りです。
| 検査対象 | 主な検査内容 |
|---|---|
| 排煙設備 | ・煙を速やかに排除できるような状態で維持されているか |
| 連結散水設備 | ・送水口に、破損や変形がないか ・送水口には、送水口である旨の「標識」および放水区域などを明示した「系統図」があるか |
| 連結送水管 | ・送水口に、破損や変形がないか ・送水口には、送水口である旨の「標識」、放水区域などを明示した「系統図」、「消防章」があるか ・設置から10年以上経過している連結送水管の配管について、耐圧性能点検が行われているか |
| 非常コンセント | ・表示灯が消灯していないか ・保護箱は、開閉に支障がないか |
| 無線通信補助設備 | ・接続端子に、破損や変形がないか ・保護箱は、開閉に支障がないか |
1-5| 火気使用設備など
施設によっては、建物の内外にボイラーやガソリンといった火災リスクの高い設備・物品がある場合があります。適切に管理されていないと、火災が起きやすいばかりでなく、延焼もしやすいため、消防立入検査の検査対象となっています。
| 検査対象 | 主な検査内容 |
|---|---|
| 火気使用設備 (ボイラー、厨房機器など) |
・壁や天井、周囲の可燃物から十分な距離が確保された場所に、火気使用設備が設置されているか ・燃料漏れや配管の損傷・腐食などがないか |
| 危険物 (ガソリンや灯油など) |
・貯蔵場所や数量・重量が適切か ・危険物取扱者(危険物を安全に取り扱うための国家資格)の選任が義務付けられている建物において、危険物取扱者を選任しているか |
| 防炎対象物品(※3) | ・不特定多数が利用する施設や高層の建物などにおいて、カーテンやじゅうたん、布製ブラインド、暗幕、舞台幕、工事用シートなどに防炎対象物品を用いているか ・防炎ラベルがはがれていないか |
(※3)「防炎対象物品」…火が燃え広がりにくい「防炎性能」のある製品
1-6| 法定点検の実施・報告状況
法定点検を定期的に行うことにより、消防用設備の不具合を早期発見できます。そのため、消防立入検査では、オーナーなど建物の関係者が自らの責任で定期的に消防用設備の点検や点検結果の報告を行っているかもチェックします。なお、検査は書類を確認する形で行われます。
| 検査対象 | 主な検査内容 |
|---|---|
| 点検の実施 | ・「機器点検(※4)」を「半年に1回」実施しているか ・「総合点検(※5)」を「1年に1回」実施しているか |
| 点検の報告 | ・点検結果の報告頻度が適切か(建物・施設によるが、「1年に1回」または「3年に1回」) |
| 点検結果の作成・保管 | ・点検結果を記した点検整備記録簿を適切に作成・保管しているか |
(※4)「機器点検」…外観の目視による確認や簡単な動作確認により、消防用設備に問題がないかを確認する点検
(※5)「総合点検」…実際に消防用設備を作動させ、全般的な機能に問題がないかを確認する点検
機器点検・総合点検の概要については以下の記事で詳しくご紹介していますので、ご自身の会社で適切に点検が実施されているかを確認するためにも、ぜひご一読ください。
1-7| 防火管理体制
いざという時に迅速・安全に避難できるかどうかは、日頃の防火管理体制によっても左右されます。会社全体の防災意識が低いと、消火設備や避難設備などに問題がなかったとしても、火災発生時に「まず、どうすべきか」「どのルートで避難すべきか」などを瞬時に判断できず、延焼や逃げ遅れに直結するためです。
そこで、消防立入検査では、防火管理体制の状況もチェックします。
| 検査対象 | 主な検査内容 |
|---|---|
| 消防署への届け出 | ・各種届け出が適切に行われているか |
| 防火管理者(※6)の選任 | ・選任が義務付けられている建物において、防火管理者を選任しているか |
| 消防計画(※7) | ・防火管理者が消防計画を作成しているか ・常時閲覧可能な場所に保管しているか |
| 避難訓練 (消火訓練や通報訓練を含む) |
・避難訓練が義務付けられている建物において、訓練が適切に実施されているか |
(※6)「防火管理者」…多数の人が利用する建物で火災被害を防ぐための責任者
(※7)「消防計画」…火災発生時の対応手順や避難経路などを定めたもの
2| 消防立入検査に備えよう!事前対策のすすめ

ここでは、消防立入検査に向けた事前対策の重要性・メリットや具体的な対策について、紹介します。
2-1| 事前対策の重要性・メリット
事前対策は、消防立入検査での指摘を減らす・なくすためにとても重要です。
事前対策の実施により、指摘が減る・ゼロになることで、以下のようなメリットが期待できます。
期待されるメリット
- 改善計画書の作成時間短縮:指摘事項が少なければ少ないほど、改善計画書(いつまでに、どのように改善するかを具体的に記した書類)の作成に要す時間を短縮できる
- 改善にかかる時間・費用の大幅削減:改善のための施策を行うのに要す時間・費用を削減できる
- 火災発生時のリスク最小化:消防立入検査に備えることで、自ずと消防用設備を日頃から適切に管理するようになるため、火災発生時のリスクを最小化できる
加えて、テナントが入居している商業施設や複合ビルのオーナーであれば、以下のメリットも期待できるでしょう
オーナーにとってのメリット
- テナントからの信頼向上:消防立入検査に備えて消防用設備を適切に管理することで、テナントからの信頼が高まる
- 経営の安定化:テナントからの信頼向上により、長期的に入居してもらえる可能性が高まるため、経営の安定化につながる
当然ですが、事前対策をしておかないとこうしたメリットを享受できません。そのため、「消防立入検査で指摘されてから対応すればよい」などと考えるのはやめて、すぐにでも事前対策に着手しましょう。
2-2| 具体的な対策
消防立入検査に先立ち、以下のような対策を実施しておくことをおすすめします。
事前対策の例
- 法律により設置が認められなくなった旧規格の消火器を設置していたら、新規格のものに交換する
- 誘導灯のランプが点いていなかったら、新しいものに交換する
- 誘導灯の視認性を妨げる物品(ポスター、棚、他の照明器具、観葉植物、荷物など)を撤去する
- 避難をする際の妨げとなっている物品を、避難経路の廊下や階段から撤去する
- 防炎対象物品の使用が義務付けられている建物の場合、カーテンやじゅうたんなどを防炎対象物品にする
- 各種書類の作成・届出・保管状況に不備がないか、複数人で確認する
- 消防用設備の設置状況(必要なものを必要な場所に適切に設置しているか)を確認する
- 不具合が見られる消防用設備があれば、修理・交換する など
なお、旧規格の消火器かどうかを判断するポイントは、「製造年」と「適応火災表示のマーク」です。
| 消火器の製造年 | 旧規格or新規格 |
|---|---|
| 2010年以前 | 全て「旧規格」 |
| 2011年 | 適応火災表示のマークを確認する!
・「文字」で「普通・油・電気」と表示しているもの⇒「旧規格」 |
| 2012年以降 | 全て「新規格」 |
商業施設や複合ビルなどの管理者・オーナーは、各テナントにも協力を仰ぎ、店内の避難経路確保や書類整備を促しておくことが大切です。
とはいえ、事前対策の中には、自分たちではそう簡単にはできないものもあります。
消防用設備の設置状況に問題がないかどうかは、専門的な知識がないと適切に判断できないでしょう。また、不具合が見られる消防用設備を修理・交換したいと思っても、有資格者でないと対応できないケースがほとんどです。
こうした対策については、経験豊富な専門業者に一任することをおすすめします。そうすることで、事前対策を確実に実施できるだけでなく、コア業務に集中しやすくもなるでしょう。
3| そもそも、消防立入検査とは?

消防立入検査とは、消防署職員が管轄区内の建物に立ち入り、消防法で定められた基準・ルールが守られているかを確認する検査です。「火災などの発生を未然防止すること」および「火災などが発生した際の被害を最小限にとどめること」を主な目的としています。
3-1| 消防設備点検や防火対象物点検との違い
消防立入検査と混同されがちなのが、「消防設備点検」や「防火対象物点検」です。防災のために重要な点検であるという点では共通していますが、点検の目的や内容、実施者などが異なります。
| 点検 | 目的 | 内容 | 実施者 |
|---|---|---|---|
| 消防立入検査 | ・火災の発生を未然防止するため ・火災が発生した際の被害を最小限にとどめるため |
・消火設備や警報設備、避難設備などが消防法の基準を満たしているかの確認 ・法定点検の実施・報告状況や防火管理体制が適切かどうかの確認※防災に必要な「ハード面」「ソフト面」の両方の点検 |
・消防署職員 |
| 消防設備点検 | ・消防用設備が正常に作動するかどうかを確認し、火災発生時の被害を最小限にとどめるため | ・消火設備や警報設備、避難設備、連結送水管、排煙設備などに異常がないかの確認
※防災に必要な「ハード面」の点検 |
・消防設備士または消防設備点検資格者 ・一定の条件を満たす場合、建物の関係者(所有者・管理者・占有者)自身で点検可能 |
| 防火対象物点検 | ・建物の安全性を確保し、火災による被害を未然に防ぐため | ・防火管理者の選任や消防計画の作成、避難訓練の実施、避難経路の障害物の有無など、管理・運用体制に不備がないかの確認
※防災に必要な「ソフト面」の点検 |
・防火対象物点検資格者 |
こうした違いを踏まえると、消防立入検査は防災のプロである「消防署職員」による、防災に必要な「ハード面」「ソフト面」両方の点検ともいえるでしょう。それゆえ、火災発生リスクの低減や火災発生時の被害最小化を図れるのです。
3-2| 検査頻度は、目安として1年~数年に1回
消防立入検査の検査頻度は、目安として「1年~数年に1回」といわれています。
検査頻度は法的には決まっていないため、建物設備や運営事業の性質が抱えるリスクなどをもとに、所轄の消防署の判断に委ねられますが、実際には「1年~数年に1回」実施されることが多いです。
検査頻度を正確に把握したい場合には、所轄の消防署への問い合わせをおすすめします。
4| 消防立入検査の流れ

消防立入検査の流れは、以下の通りです。
消防立入検査の流れ
- 消防署から事前通知される
- 当日、検査が行われる
- 後日、検査結果が通知される
- 是正が必要な場合、対応する
各ステップについて、見ていきましょう
4-1| 消防署から事前通知される
検査に先立ち、消防署から「消防立入検査を実施します」という旨の事前通知があるのが一般的です。その後は消防署と打合せを行い、検査日程を確定させます。なお、事前通知から検査当日までは、2週間くらい期間が空くことが多いといわれています。
ただし、法的には、消防署による事前通知は必須ではありません。そのため、抜き打ちでの検査となるケースもあります。
以下のようなケースでは、事前通知なしの抜き打ち検査となる可能性が高いとされています。
抜き打ち検査となる可能性が高いケース
- 事前通知したにもかかわらず、消防署と連絡を取ろうとしない、消防署との日程調整に応じないといった場合
- 近隣住民や関係者などから、消防法違反の疑いに関する通報・情報提供があった場合
- 過去の立ち入り検査の指摘事項に関する改善報告がない、または報告内容と現状が違うことが疑われる場合
- 飲食店や複合ビル、宿泊施設、病院など、不特定多数の人が利用する火災発生リスクの高い建物の場合
「消防立ち入り検査に非協力的と見なされる場合」や「事前通知することで、(隠ぺいなどされる可能性があり)実態の正確な把握が困難になる場合」に、抜き打ち検査となることが多いといえるでしょう。
4-2| 当日、検査が行われる
当日は、対象となる建物を管轄する消防署の職員(通常2名ほど)が実際に建物を訪れ、検査を行います。検査中であっても出動要請の発生が想定されるため、消防署職員は消防車両で現場へ訪れます。
建物全体や共用部分を中心に、必要であればテナント内部まで検査が行われます。検査の際、オーナーなどの防火管理者は現場に立ち会う必要があります。
消防立入検査の時間帯は、法的には「24時間いつでもよい」と定められています。ただし、実際には、防火管理者や近隣住民などの迷惑にならないよう、日中に実施されることがほとんどです。
4-3| 後日、検査結果が通知される
後日、検査結果について通知する「立入検査結果通知書」が届きます。是正が必要な項目があった場合には、通知書に「〇〇を是正するように」という旨の指摘事項が記載されています。
検査から数週間経っても通知書が届かない場合には、検査を実施した消防署に問い合わせてください。
4-4| 是正が必要な場合、対応する
通知書に指摘事項が記載されていた場合、是正が必要です。「改修(計画)報告書の作成・提出」と「是正の実施(該当する設備の修理・交換など)」をしましょう。
改修(計画)報告書とは、指摘事項を「いつ」「どのように」改修するのかを具体的に報告するための書類です。検査結果が通知されてから2週間以内を目安に、報告書を管轄の消防署に提出する必要があります。
それと併せて、速やかに是正を実施します。報告書に記載した期日までに是正する必要がありますので、決して遅れることのないようにしてください。
指摘事項が専門的で理解に苦しむ場合や具体的な是正方法が思いつかない場合には、検査を実施した消防署または経験豊富な専門業者への相談をおすすめします。
5| 是正しないままでいるとどうなる?

消防立入検査で指摘された事項を是正しないままでいると、以下のような重大リスクに直面します。
【法的・行政的リスク】
- 行政措置・法的措置:是正が確認されるまで、「是正勧告・警告(法的拘束力なし)」→「是正命令(法的拘束力あり)」→「刑事告発(有罪の場合、罰則の対象)」→「行政代執行」という形で、行政措置・法的措置を受ける
- 懲役または罰金:是正命令に従わず、刑事告発で有罪となった場合、罰則として3年以下の懲役または300万円以下の罰金(法人の場合は1億円以下の罰金)が科される
- 違反の公示:重大な消防法令違反が確認され、是正されない状態が続いた場合、建物の名称・所在地・違反内容などが、消防本部のホームページや建物の出入口などに公示される
【実質的・経済的リスク】
- 業績悪化:消防法違反である旨が公示されてしまうと、周辺企業や近隣住民にも知られてしまうため、信用の失墜が避けられず、業績悪化につながる
- 火災被害の拡大:消火設備や警報設備、避難設備などの不備を是正していない状態で火災が発生した場合、初期消火の失敗や避難開始の遅れなどによる火災被害の拡大が懸念される
- 損害賠償請求:火災により営業停止を余儀なくされた周辺施設や、火災による死傷者・遺族から損害賠償請求される可能性がある
- 火災保険の減額/不支給:是正しなかったことに起因して火災が発生した場合、火災保険契約者の「重大な過失」や「告知義務違反」と見なされ、保険金が減額または不支給となる可能性が高い
こうした重大リスクを回避するためにも、消防立入検査で指摘された事項を決して放置してはいけません。指摘事項の是正は、企業や従業員、周辺企業・住民を守るために不可欠なことであると認識し、可能な限り速やかな是正を徹底してください。
6| 是正の際は、消防用設備・電気設備の改修ができる業者に相談を

検査対象となる消防用設備の多くは、電気設備と密接に関係しています。たとえば、スプリンクラーや屋内消火栓設備、自動火災報知設備、誘導灯などは電気系統の不具合があると正常に機能しません。
そのため、消防立入検査では、消防用設備に関連する電気系統の是正も求められることがあります。その場合、消防用設備の修理・交換に加え、電気設備の修理・交換も必要になると想定されます。
「それであれば、消防用設備の修理・交換に対応している業者と、電気設備の修理・交換に対応している業者にそれぞれ依頼しよう」と考える方もいるかもしれません。しかし、別々の業者に依頼するとなると以下のような事態が想定されます。
別々に業者に依頼する場合に想定される事態
- 相見積もりをどこに依頼するかを決めるまでの時間が増える
- 相見積もりの比較に時間がかかる
- 業者確定後の打ち合わせを業者2社(消防用設備の業者と電気設備の業者)と行わないといけない
- 工事に関する稟議書を業者2社分作成し、社内承認を得ないといけない
- 業者2社のスケジュールを管理しないといけない
- 入金の手間や振込手数料も業者2社分かかってしまう
こうした事態を避けるため、消防用設備と電気設備の両方に対応している総合メンテナンスを行っている業者への依頼を強くおすすめします。
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是正に関するお困りごとがございましたら、こちらからお問い合わせください。
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7| 消防立入検査は重要!検査前後には適切に対応しよう

消防立入検査では、消防署職員が管轄区内の建物を訪れ、消防法で定められた基準・ルールが守られているかを検査します。チェック項目は「消火設備」「避難設備・避難経路」など大きく7つあり、検査内容は多岐にわたります。検査での指摘を少しでも減らせるよう、可能な限り事前対策をしておきましょう。
結果通知書に指摘事項が記載されていた場合、「改修(計画)報告書の作成・提出」と「是正の実施(修理・交換など)」が必要です。報告書には指摘事項を「いつ」「どのように」改修するのかを具体的に記載し、検査結果の通知から2週間以内を目安に管轄の消防署へ提出してください。
是正しないままでいると、さまざまな重大リスクに直面します。是正は、企業や従業員、周辺企業・住民を守るために不可欠なことであると認識し、可能な限り速やかな対処を徹底してください。
トータルソリューション株式会社では、消防用設備の点検やメンテナンス、設備更新、増設・移設工事などを行っております。
また、弊社は、電気設備や空調設備など、建物設備の総合メンテナンスを全国対応で行っております。消防設備の点検や工事の他にも、電気設備の設置・修理・交換や点検なども窓口一本でご依頼いただけるうえ、特に電気設備・空調設備については24時間365日、受付窓口を設けているため、突然のトラブルにも迅速に対応が可能です。
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