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火災報知器の誤作動を未然に防ぎたい!誤作動の原因や防止策などを解説

公開日:2026年03月31日

火災報知器の誤作動を未然に防ぎたい!誤作動の原因や防止策などを解説

火災報知器の誤作動原因をお調べになっている方の多くは、「何度か誤作動したことがあるから基本的な対処方法は知っているけれど、誤作動が頻発しているので、いい加減何とかしたい」とお考えのことでしょう。

実は、火災報知器の誤作動には、「暖房機器による急激な温度上昇」「結露や雨漏り」「ホコリや虫の侵入」「経年劣化による機器の異常」など、明確な原因があります。

原因を特定し、それに応じた防止策を講じることで、誤作動の発生リスクを下げることができます。また、専門業者に火災報知器の点検や修理・交換を依頼することも、誤作動の防止にはとても有効です。

そこで、この記事では火災報知器が誤作動する原因および防止策をわかりやすく解説します。交換時期の目安や警報音が鳴ってしまった場合の対応手順なども解説していますので、ぜひ参考にしてください。

1| 【警告】火災報知器誤作動の「常態化」は危険信号

【警告】火災報知器誤作動の「常態化」は危険信号

まず、皆さんにお伝えしたいのは、火災報知器の誤作動が常態化している(誤作動が何度も繰り返し発生している)のは非常に危険だということです。

誤作動が常態化すると、以下のような重大リスクが懸念されます。

誤作動の常態化によるリスク リスクの概要
本当の火事を誤作動と誤認し、人命にかかわる 誤作動に慣れた結果、本当に火災が発生して警報器が鳴っても「どうせいつもの誤作動だろう」と決めつけてしまい、「避難開始が遅れる」「初期消火できずに延焼する」といった事態になる可能性が非常に高い
機器の能力低下につながり、火災発生時に正常に機能しない 誤作動を繰り返すことにより、機器内部で「感度の低下」や「基板の劣化」などが発生して能力低下を招き、火災発生時に正常に機能しなくなる可能性がある
警報器が鳴る度に、業務が一時的に停止してしまう 警報器が鳴る度に、「火災発生有無の確認」や「警報音の停止」をする必要がある他、警報器によりパニック状態に陥った顧客への対応もしなくてはならず、業務が一時的に停止してしまう
ビルや施設の運営会社・オーナーに対する、顧客やテナントからの信用が低下する 誤作動を繰り返すことで、「安全管理が不十分な企業」とのレッテルが貼られ、顧客やテナントからの信用が低下し、「顧客離れ」や「テナントの撤退」につながる可能性がある

人命や企業活動にかかわる重大リスクとなり得ますので、火災報知器の誤作動の常態化は早急に解消しなくてはいけません。このあとご紹介する「火災報知器が誤作動する原因・防止策」を参考に、そもそも誤作動が起こらない(起こりにくい)環境を整えてください。

2| なぜ、火災報知器が誤作動する?原因と防止策

なぜ、火災報知器が誤作動する?原因と防止策

火災報知器の誤作動原因はさまざまなため、100%誤作動を防ぐことは難しいのが実情です。しかしながら、原因を正しく理解し、適切な防止策を講じることで、発生リスクを大幅に下げられます

誤作動の主な原因は、以下の通りです。

  • 暖房機器による急激な温度上昇
  • 結露や雨漏り
  • ホコリや虫の侵入
  • 料理や殺虫剤、たばこの煙
  • 電池・バッテリー切れ
  • 経年劣化による機器の異常


原因ごとに、「火災報知器の誤作動が引き起こされる理由・メカニズム」や「誤作動の防止策」を見ていきましょう。

2-1| 暖房機器による急激な温度上昇

熱で感知するタイプの感知器(熱感知器)の場合、エアコンやストーブなどの暖房機器による急激な温度上昇が誤作動の原因となります。

誤作動の理由 誤作動のメカニズム
室温の急激な上昇 ・暖房器具の使用により、室温が短時間で急上昇すると、それを火災発生による温度上昇と誤認する

暖房機器による急激な温度上昇が原因での誤作動を防ぐためには、以下のような方法が有効です。

誤作動防止策

  • エアコンの設置温度を調整する
  • 熱感知器またはエアコンの位置を調整する(距離をとるようにする)
  • 熱感知器の真下でストーブを使用しない

2-2| 結露や雨漏り

結露や雨漏りが原因で、火災報知器が誤作動することもあります。その理由としては、大きく3つのメカニズムが関係しています。

誤作動の理由 誤作動のメカニズム
ショートする際の挙動 ・水分が感知器内部の回路・配線・端子に入り込み、ショートを起こす挙動が、火災発生時の信号と同じ挙動となっている
腐食・サビの発生 ・水分が感知器内部に残ることで、腐食・サビが発生し、接触不良や回路異常を引き起こす
水滴・水蒸気による光の乱反射 ・煙で感知するタイプの感知器(煙感知器)の場合、水滴や水蒸気によって光の乱反射が起き、煙と誤認してしまう

結露や雨漏りが原因での誤作動を防ぐためには、以下のような方法が有効です。

誤作動防止策

  • 天井や壁の雨漏りしている箇所を修繕し、防水工事を施す
  • 室内の湿度を適切に保つ(換気する、除湿器を使うなど)
  • 湿度が高い場所や水滴が直接かかるような場所には、煙感知器ではなく熱感知器(防水型または防湿型)を設置する

2-3| ホコリや虫の侵入

ホコリや虫の侵入が原因で、火災報知器が誤作動することもあります。その理由としては、大きく2つのメカニズムが関係しています。

誤作動の理由 誤作動のメカニズム
ホコリや虫の侵入による光の乱反射 ・煙感知器の場合、ホコリや虫の侵入によって光の乱反射が起き、煙と誤認してしまう
リーク孔の目詰まり ・熱感知器の場合、リーク孔という空気膨張を逃すための小さな穴がホコリなどで目詰まりすることで、通常の温度変化であっても空気が逃げず、「火災」と誤認してしまう

ホコリや虫の侵入が原因での誤作動を防ぐためには、以下のような方法が有効です。

誤作動防止策

  • 室内や感知器の表面などを掃除する
  • 室内の防虫対策を行う

2-4| 料理や殺虫剤、たばこの煙

煙で感知するタイプの感知器(煙感知器)の場合、料理や殺虫剤、たばこの煙なども誤作動の原因となります。煙の粒子を光で感知するため、煙に似た粒子(水蒸気、油煙、エアゾール成分など)にも反応し、「火事の煙」と誤認してしまうためです。

料理や殺虫剤、たばこの煙による誤作動を防止するためには、以下のような方法が有効です。

誤作動防止策

  • 調理中は、換気扇を回す
  • 殺虫剤を使うときは、窓を開ける

2-5| 電池・バッテリー切れ

火災報知器は、電池・バッテリー切れを知らせるために警報音が鳴る仕組みとなっています。しばらく電池・バッテリーを交換していない場合には、電池・バッテリー切れを疑いましょう。

なお、火災報知器には大きく「住宅用火災警報器」と「自動火災報知設備」があり、電池・バッテリー切れのサインやご自身での対応可否が異なります。詳細については、5-2-2| 電池・バッテリー切れのサインと対応方法でご紹介していますので、そちらをご確認ください。

2-6| 経年劣化による機器の異常

上述した5つの原因に心当たりがない場合には、経年劣化による機器異常の可能性が高いです。

火災報知器本体の交換以外にできることはありませんので、速やかに新しいものを取り付けてください。

なお、本体の交換は電池式またはコンセント式の住宅用火災警報器のみご自身で対応可能です。一方、その他の火災報知器(内蔵電池式または配線式の住宅用火災警報器、および自動火災報知設備一式)については、有資格者しか対応できませんので、専門業者に依頼してください。

3| 火災報知器の交換目安は、設置後10年

火災報知器の交換目安は、設置後10年

一般的に、火災報知器の寿命は約10年です。設置から10年くらい経過すると、経年劣化による誤作動が起こりやすくなります。たとえ、上述した誤作動防止策のほとんどを実行できたとしても、経年劣化が根本的な原因だった場合には誤作動を避けられません。

「それでも、修理に出せば何とかなるのでは」とお考えの方もいるかもしれませんが、設置後10年が経過すると、修理したくても修理できないケースが増えます。メーカーの部品供給が終了し、修理に必要な部品を入手できなくなることがあるためです。

これらの理由から、設置後10年を目安に、火災報知器を新しいものに交換しましょう。

3-1| 取り付けは、経験豊富な専門業者に依頼するのがおすすめ

先ほど、「内蔵電池式または配線式の住宅用火災警報器、および自動火災報知設備一式については専門業者に交換を依頼しましょう」ということをお伝えしましたが、どの専門業者でもよいわけではありません

施工実績の少ない専門業者に頼んだ場合、作業内容に問題があり、取り付けが不十分になってしまう可能性が否定できないためです。取り付けが不十分だった場合、火災発生を適切に感知できず、避難開始の遅れや初期消火の失敗などにつながる可能性があります。

建物や人命を守るためにも、経験豊富な専門業者に依頼することを推奨します。

4| 火災報知器の誤作動対策には、定期的なメンテナンスが重要

火災報知器の誤作動対策には、定期的なメンテナンスが重要

火災報知器の誤作動を根本的に防ぐためには、日頃からのセルフチェックや専門業者による定期的な点検が不可欠です。メンテナンスを習慣化することで、誤作動の原因を早い段階で取り除くことが可能となり、誤作動の発生リスクを大幅に下げられます。

4-1| セルフチェック項目

日頃からのセルフチェックでは、以下のようなことを確認しましょう。

セルフチェック項目の例

  • 熱感知器に、エアコンの温風が直接当たっていないか
  • 室内に結露や雨漏りが見られないか
  • 感知器の外側にホコリがたまっていないか
  • 煙や水蒸気が出るような環境・状況において、換気を徹底しているか
  • 電池・バッテリー切れを知らせる音やアナウンス、ランプの点灯がないか
  • 火災報知器を設置後、10年以上経過していないか
  • 感知器の点検ボタンを押して動作確認した際に、「音がならない」「異音がする」といった異変がないか など


何かしらの問題・異変を発見した場合には、すぐに経験豊富な専門業者に修理や交換などを依頼
してください。有資格者であれば、ご自身では気付けないような火災報知器の「隠れた劣化」も見抜いた上で修理でき、「隠れた劣化」が原因での誤作動を未然に防げるためです。

4-2| 専門業者による定期点検・任意点検

火災報知器の定期点検は消防設備点検の一環として、半年に1回実施する必要があります。建物の規模や用途などによっては、建物の関係者(オーナーや管理者など)であれば専門の資格を有していなくても、ご自身で点検することが可能です。

とはいえ、「不適切な点検(点検事項の抜け漏れなど)によるリスク回避」や「安心・安全の担保」といった観点から、資格不要のケースであっても有資格者の所属する経験豊富な専門業者に依頼することを推奨します。

また、可能であれば、半年に1回の定期点検に加え、任意での点検を専門業者に依頼するとより安心です。空気が乾燥する1月~4月頃は火災発生件数が多い傾向にありますので、その時期を迎える前に「火災報知器に不具合がないか」をプロの目で点検してもらいましょう。

5| 【この機会に再確認!】警報音の止め方は?誤作動した際の対応手順

【この機会に再確認!】警報音の止め方は?誤作動した際の対応手順

警報音が鳴った際の基本的な対処方法についてはご存じの方も多いかと思いますが、「実は間違った対応をしていた」というケースも少なくありません。正しい手順を再確認してみましょう。

火災報知器から警報音が鳴った際の対応手順は、以下の通りです。

対応手順

  1. 本当に火災が発生していないかを確認する
  2. 警報音を止める
  3. 再び誤作動しないように対策する


各手順について、解説します。

5-1| 手順1:本当に火災が発生していないかを確認する

「誤作動だとばかり思い込んでいたら、本当に火災が発生していた」ということになると、取り返しのつかない事態になりかねません。

「建物内のどこかで、本当に火災が発生しないか」をただちに確認する必要があります。確認の結果、誤作動ではなく本当の火災であることが判明したら、速やかに避難し、119番通報をしてください。

5-1-1| 消防署や警備会社に通報されていたら、誤作動であると連絡を

火災報知器によっては、異常を感知した場合に消防署や警備会社に通報される仕組みになっているものがあります。こうした火災報知器をお使いの場合には、誤作動である旨を至急連絡してください。そうしないと、火事でないのに消防車を出動させてしまうことになり、迷惑をかけてしまいます。

5-2| 手順2:警報音を止める

誤作動だったことが確認できたら、警報音を止めます。

ここで注意したいのが、火災報知器には「住宅用火災警報器(通称:住警器、火災感知器、火災警報器)」と「自動火災報知設備(通称:自火報)」があり、警報音の基本的な止め方が異なるということです。

火災報知器の種類 仕組み 主に設置される建物
住宅用火災警報器 ・感知器と警報部が一体となっている
・感知器で煙や熱を感知したら、警報部から警報音が鳴る
・戸建て住宅やマンション(各住戸)
・小規模店舗
・店舗併用住宅の住宅部分
自動火災報知設備 ・感知器や発信機・受信機、音響装置から鳴るシステム
・感知器で異常を検知したら、受信機へ信号が送られ、音響装置から警報音が鳴る
・マンション
・オフィスビル
・ホテル
・病院
・飲食店
・店舗併用住宅の店舗部分

「住宅用火災警報器」と「自動火災報知設備」の警報音の基本的な止め方は、以下の通りです。

火災報知器の種類 警報音の基本的な止め方
住宅用火災警報器 停止ボタンを押す、またはヒモを引っ張る
自動火災報知設備 受信機にある音響停止ボタンを2つ押す
※「主音響停止ボタン」→「地区音響停止ボタン」の順に押す

自動火災報知設備の発信機の非常ボタンが押されていた場合には、非常ボタンのカバーを開けて「復旧ボタン」を押した後、受信機の2つのボタンを押してください。

なお、ご紹介した止め方はあくまで基本的なものです。メーカーによって、警報音の止め方に若干の違い(ボタンの長押し要否など)があるため、操作方法の詳細についてはお使いの製品の取扱説明書でしっかりとご確認ください

5-2-1| やってはいけないNG対応

警報音を止める際のNG対応は、以下の通りです。

やってはいけないNG対応 NGの理由
無理やり外す、電池を抜く、電源を切る ・火災報知器が動かない状態になるため、本当に火災が発生した際に取り返しのつかない事態となってしまうから
叩く、破壊する ・衝撃が加わることで火災報知器が故障し、誤作動の悪化や火災感知機能の喪失を引き起こすため
水をかける、濡れた布で拭く ・火災報知器は非常に繊細なため、濡れると故障してしまうから

焦ってこのような対応をしてしまうことがないよう、社内への周知を徹底してください。

5-2-2| 電池・バッテリー切れのサインと対応方法

電池・バッテリー切れによって警報器が鳴ったのであれば、電池・バッテリーの交換が必要になります。

電池・バッテリー切れの際には、以下のようなサインが出ます。

火災報知器の種類 電池・バッテリー切れのサイン
住宅用火災警報器
自動火災報知設備(感知器・発信機)
電池切れになると、「ピーピー」「ピピッ」といった音が鳴る、または「電池切れです」とアナウンスが流れる
自動火災報知設備(受信機) バッテリー切れになると、受信機からブザー音が鳴る、または「予備電源故障」ランプが点灯する

電池式またはコンセント式の住宅用火災警報器であれば、ご自分で電池交換することが可能です。

一方、その他の火災報知器(内蔵電池式または配線式の住宅用火災警報器、および自動火災報知設備一式)については、有資格者しか電池・バッテリー交換ができません。これらの火災報知器が電池・バッテリー切れした際は、専門業者に対応を依頼してください。

5-3| 手順3:再び誤作動しないように対策する

停止ボタンを押しても5分間程度は煙や熱を感知し続けるため、警報音が止まった後に何も対策しないでいると、数分後にまた誤作動してしまう可能性があります。

誤作動の原因にもよりますが、「換気して、熱や煙を外に逃がす」「ほこりをとる」「電池を交換する」など、できる限りのことをしましょう。

5-3-1| やってはいけないNG対応

警報音を止めた後の対応についても、NGのものがあります。

やってはいけないNG対応 NGの理由
電池を抜く、電源を切る ・火災報知器が動かない状態のまま放置すると、本当に火災が発生した際に取り返しのつかない事態となってしまうから
原因を解決せずに、すぐにその場を離れる ・原因を解決できていないと再び警報音が鳴る可能性があり、すぐに立ち去ってしまうと対応が遅れるから

NG対応について再確認し、正しい対処法を社内に共有しておくことが大切です。

6| 火災報知器が誤作動する原因を理解し、対策を講じよう

火災報知器が誤作動する原因を理解し、対策を講じよう

火災報知器が誤作動する原因は、「暖房機器による急激な温度上昇」「結露や雨漏り」「ホコリや虫の侵入」などさまざまです。原因によって防止策が異なりますので、まずは「自社における誤作動は何が原因なのか」を考えることから始めるとよいでしょう。

火災報知器の寿命は約10年ですので、設置後10年が経過している場合には速やかに交換することをおすすめします。

また、火災報知器の誤作動を根本的に防ぐためには、日頃からのセルフチェックや専門業者による定期的な点検をしっかり行うことが重要です。そうすることで、誤作動の原因を早い段階で取り除けるようになり、誤作動の発生リスクを大幅に下げられるでしょう。

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