
LED化は2026年中に計画を開始しよう!理由や施工までのスケジュールなど
公開日:2026年06月29日

「いつまでにLED化するか」を考える際に勘案したいのが、2027年末に予定されている蛍光灯の製造・輸出入禁止です。余裕を持って対応できるよう、2026年中の計画開始をおすすめします。「LED価格のさらなる高騰」や「駆け込み需要による、工事への影響」などが懸念されるためです。
また計画を進めるのに先立ち、「いつまでに」「何をすべきか」スケジュール感を把握しておくことがとても大切です。LED化を進める際のポイントも理解しておくと、計画をより円滑に進められるでしょう。
この記事では、LED化にかかわる期限や2026年中の計画開始をおすすめする理由、LED化に向けたスケジュール感などを解説します。
- LED化の対応期限などについて知りたい経営者・バックオフィス担当者
- LED化計画の早期開始が推奨されている理由を理解したい経営者・バックオフィス担当者
- LED化計画開始に先立ち、スケジュール感を把握したい経営者・バックオフィス担当者
- LED化工事に失敗しないためのポイントを前もって知っておきたい経営者・バックオフィス担当者
1| いつまでにLED化を完了させるべき?

「いつまでにLED化を完了させるべきか」は、LED化を検討している企業にとって気がかりなことの1つでしょう。LED化を取り巻く現状(駆け込み需要など)を鑑みると、「いつまでにLED化を完了できるのか(LED化工事が完了するのか)」という課題があるため、明確な対応期限をお伝えできないのが正直なところです。
そこで、ここでは「LED化完了の期限」と「LED化計画開始の期限」に焦点を当てて、ご紹介します。
1-1| LED化の明確な期限はないが、先延ばしはリスクに!
「蛍光灯の2027年問題」についてご存知の方も多いかと思いますが、蛍光灯・蛍光ランプの製造と輸出入が2027年末に禁止されます。「使用」自体は禁止されないため、2027年末以降も蛍光灯は使えるものの、ずっと使い続けるとリスクが生じると予測されています。その理由は、「蛍光灯の寿命」と「蛍光灯の在庫切れ」です。
蛍光灯の寿命は「目安として、1日8時間点灯で約2~4年」といわれています。実際にいつまで使い続けられるのかは「1日あたりの点灯時間」や「使用環境」などに左右されますが、現在お使いの蛍光灯も数年以内に寿命を迎える可能性が高いでしょう。
また、蛍光灯の「購入」自体は制限されないため、2027年末までに製造されたものについては、在庫がなくなるまでは購入できます。ただし、国内主要メーカー各社は、2027年末を待たずに生産を終了するスケジュールを発表しています。つまり、在庫切れとなるのは時間の問題で、2027年末には入手困難な状態になっている可能性も十分に考えられます。
1-2| 【計画を開始する期限】2026年中(できるだけ早い時期に)
「まだ猶予があるから、急がなくても大丈夫そうだ」と安堵された方もいらっしゃるかもしれませんが、計画自体は2026年中、できるだけ早い時期に開始することを強く推奨します。具体的な理由についてはこのあとご紹介しますが、LED化計画を先延ばししても何のメリットもなく、リスクばかり大きくなるためです。
2| 2026年中のLED化計画開始がおすすめな3つの理由

2026年中のLED化計画開始がおすすめな理由は以下の3つです。
- LEDの価格のさらなる高騰が見込まれるから
- 駆け込み需要による、工事への影響が懸念されるから
- LED化のメリットは大きいから
1つずつ、解説いたします。
2-1| 理由1:LEDの価格のさらなる高騰が見込まれるから
一つ目の理由は、LEDの価格のさらなる高騰が見込まれるからです。
中東情勢の悪化などに端を発した世界的な原材料価格の高止まりや物流費用の増加により、部品・材料の調達コストが継続的に上昇しています。それを受け、LED照明の価格が高騰し続けているのが現状です。直近では、パナソニックが2026年1月1日に価格改定を実施し、商品にもよりますがこれまでよりも15%~30%程度価格が高くなりました。
また、2026年中には、駆け込み需要が本格化し、LED照明の小売価格のさらなる高騰も予想されます。つまり、「LED化を急がなくてもいい(購入はいったん後回しにしよう)」などと思っていると、いざ購入する際に想定外に購入費がかかって予算が足りなくなる可能性があります。「既に価格高騰が始まっているので、LEDは今が一番安い(これから、どんどん高くなる)」と認識し、少なくとも2026年中には予算確保に乗り出すのが賢明です。
また、当然ですが、LED化が必要な照明の数が多ければ多いほど、LED照明の価格高騰の影響を大きく受けてしまいます。オフィスや工場などの規模が大きい場合には、LED化に向けた予算確保・計画開始を可能な限り前倒しすることを強く推奨します。
2-2| 理由2:駆け込み需要による、工事への影響が懸念されるから
駆け込み需要による工事への影響が懸念されることも、2026年中のLED化計画開始がおすすめな理由の1つです。
「自分たちで付け替える予定だから、関係ない」と思う方もいらっしゃるかもしませんが、LED照明の設置には専門業者による工事が必要になるケースがあります。
工事が必要なケース
- 安定器(蛍光灯が安全に使えるよう、電流や電圧を制御する装置)の取り外しが必要なとき
- LEDに切り替えるにあたり、取り付け位置の変更が必要なとき
- 高所(天井高のある倉庫・工場などの天井、オフィス・店舗の吹き抜け部分など)の照明をLEDに切り替えるとき
実際のところ、一般的なオフィスや工場、店舗では上記のいずれかに該当し、専門業者に工事を依頼することがほとんどです。駆け込み需要による工事への影響は、決して他人事ではありません。
具体的な影響としては、以下のようなことが考えられます。
駆け込み需要によるLED照明設置工事への影響
- 設置工事の遅れ:業者にLED照明設置工事の依頼が殺到し、工事が先延ばしになる可能性がある
- LED確保の難航:メーカーの生産が追い付かず、LEDの確保が困難になる可能性がある
- 工事費用の増額:駆け込み需要の本格化に伴い、工事費用を増額する業者も出てくると予想される
なお、既にこうした影響は出始めているのが現状です。そのため、これ以上、駆け込み需要が本格化してしまう前に、LED化を進めるのが得策と考えられます。今すぐにでも、見積りや照明プランの相談を専門業者に問い合わせましょう。
2-3| 理由3:LED化のメリットは大きいから
3つ目の理由は、LED化のメリットは大きいからです。また、LED化完了が早ければ早いほど、メリットを早く享受できます。
LED化の主なメリットは、以下の通りです。
LED化の主なメリット
- 電気代の削減:蛍光灯に比べて、LEDの消費電力はかなり少ないため、月々・年間の電気代を大幅に削減できる
- 照明交換頻度の低減:LEDの寿命は「約10年」といわれており、蛍光灯(寿命目安:約2年~4年)よりもはるかに長寿命なため、LEDに一度交換すれば長く使える
- 利便性の高さ:スイッチを入れれば、瞬時に点灯するので利便性が高い(※蛍光灯の場合、完全に明るくなるまで少し時間がかかる)
- 従業員の集中力・生産性の向上:作業に適した明るさ・色味のLED、または明るさ・色味を調整可能なLEDにすることで、従業員の集中力や生産性の向上につながる
- 顧客単価やリピーター率の向上:明るさ・色味を調整可能なLEDにすることで、「商品や料理をより魅力に見せる」「何度も来たくなるような、心地よい雰囲気を演出する」などが可能となるため、顧客単価やリピーター率の向上が期待できる
- 空間演出のしやすさ:蛍光灯よりも照明器具のデザインが豊富で、「洗練されたおしゃれな印象」や「温かみのある優しい印象」など印象の異なるLED照明器具があるため、空間演出がしやすくなる
- SDGsへの貢献:消費電力が少ないため、CO2排出量を削減でき、SDGsへの貢献につながる
LED導入にはある程度の費用がかかるものの、電気代の削減効果が高いため、中長期的に見るとお得でしょう。
こうしたメリットを可能な限り早く自社にもたらすためにも、2026年中にはLED化計画を開始することを推奨します。
3| 【スケジュール感】LED化計画開始!いつ何をすべき?

LED化計画を開始するのに先立ち、「具体的に、いつ・何をすべきなのか?」と疑問に思っていらっしゃる方も多いでしょう。
目安となるスケジュール感は以下の通りです。
- 【目安:施工希望時期の2カ月前まで】業者選びを始める
- 【目安:施工希望時期の1カ月半前まで】業者と契約を結ぶ
- 【目安:施工希望時期の1カ月~2週間前まで】施工日時を確定する
それぞれについて、具体的にご紹介します。
3-1| 【目安:施工希望時期の2カ月前まで】業者選びを始める
施工希望時期の2カ月前までを目安に、業者選びを始めましょう。
業者によって特徴や強みが異なるため、まずは、気になっている複数の業者に問い合わせをし、相見積もりをもらうことから始めます。「業者の公式ホームページから確認する」「窓口・営業担当者に直接聞いてみる」といった形で、複数の業者をじっくりと比較検討することをおすすめします。
以下のポイントから、自社に合った信頼できる業者を選びましょう。
業者選びのポイント
- 有資格者が在籍しているか
- 実績が十分にあるか
- 利用した企業からの評判が良いか
- 組織全体として安全意識が高いか
- 具体的にどのような電気工事に対応しているか
- 見積内容に透明性があり、金額が適正か
- 担当者の説明・対応に満足できたか
それぞれのポイントについては、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
3-2| 【目安:施工希望時期の1カ月半前まで】業者と契約を結ぶ
施工希望時期の1カ月半前までを目安に、業者と契約を結びましょう。契約を結んだら、LED化に向けた打ち合わせを進めていきます。
打ち合わせの際は、現状や要望などを正確に伝える必要があります。具体的には、以下のようなことを伝えましょう。
| 現状/要望 | 伝えるべきことの例 | 理由 |
|---|---|---|
| 現状 | 蛍光灯を使用している範囲 | 建物全体で蛍光灯を使っているのか、特定の部屋のみ蛍光灯を使っているのかで、作業にどのくらい時間がかかるかが変わってくるため |
| 蛍光灯の設置年数や安定器の有無 | どのような工事が必要になるかが変わってくるため | |
| 建物の構造や天井の高さ | 特別な足場や高所作業車が必要かどうかが変わってくるため | |
| 要望 | 照明の明るさ | 「これまでと同じくらいでよいのか」「もっと明るくしたいのか」で、適したLED照明が変わってくるため |
| 費用の上限 | 最適なメーカー・機種が変わってくるため | |
| 工事可能な曜日・時間帯 | 工事の候補日を考える上で、必要不可欠な情報のため |
なお、不明点や迷っていることなどがあれば、打ち合わせ時にあわせて相談しておくことをおすすめします。
3-3| 【目安:施工希望時期の1カ月~2週間前まで】施工日時を確定する
施工希望時期の1カ月~2週間前までを目安に、施工日時を確定しましょう。
業者と相談の上、「何月何日の何時に」現場に来てもらうかを決める必要があります。当日の立会い要否についても、あわせて確認をしましょう。
なお、LED化したい場所によって工事に適した時間帯が異なります。営業時間内の施工を避けた方がよい場所もあれば、営業時間内の施工でもさほど問題ない場所もあります。
| 場所の例 | |
|---|---|
| 営業時間内の施工を避けた方がよい場所
※営業時間外の夜間・休日が望ましい場所 |
・執務スペースや会議室 ・メインの売り場 ・高所や吹き抜け ・倉庫や検品スペース ・1箇所しかないトイレ、廊下、階段 |
| 営業時間内の施工でもさほど問題ない場所 | ・小売店などの事務室 ・休憩室や給湯室 ・従業員用ロッカールーム ・複数あるトイレ、廊下、階段 ・駐車場や屋外、看板 |
ただし、どの時間帯であっても、「作業スペースの確保」「来客者への対応」「防犯対策」などで従業員に少なからず影響が出ます。そのため、LED化工事に先立ち、従業員に工事スケジュールを周知し、理解・協力を得ましょう。
なお、今お伝えしたスケジュール感はあくまで目安です。民間企業の駆け込み需要に加え、今後は官公庁・学校などでもLED化が急加速していく(工事依頼が急増する)見込みのため、お伝えしたスケジュール感のようには進まない可能性も十分考えられます。その可能性をしっかり認識した上で、できるだけスケジュールに余裕を持って業者探しや業者との打ち合わせを進めていきましょう。
4| LED化を進める際の4つのポイント

ここでは、LED化を進める際に押さえていただきたいポイントについて、ご紹介します。
LED化を進める際のポイント
- スケジュール・費用に余裕を持たせた計画を立てる
- どこから優先してLED化するかを考える
- 設置する場所・シーンに合ったLED照明を選ぶ
- 申請できる補助金がないかを探してみる
それぞれについて、見ていきましょう。
4-1| スケジュール・費用に余裕を持たせた計画を立てる
LED化計画を策定する際は、できるだけスケジュールや費用に余裕を持たせましょう。工事内容によって、工事にかかる期間・費用が変わってくるためです。
具体的には、オフィスや工場、店舗などのLED化工事に際して、「安定器の取り外し」や「照明器具ごとの交換」などが必要になることが多くあります。その場合、工事期間の延長や工事費用の増額などが生じる可能性があるため、注意が必要です。
後になって焦ることがないよう、しっかりと計画を練りましょう。
4-2| どこから優先してLED化するかを考える
予算やスケジュールなどの理由から一度に全部をLED化するのが難しい場合には、「どの場所からLED化を進めていくか」優先順位を決めることをおすすめします。
なお、優先順位を考える際のポイントは、「照明をONにする時間の長さ」や「従業員やお客様の利便性・快適性」などです。
一般的なオフィスや店舗では、以下のような場所のLED化を優先的に進めるとよいでしょう。
| LED化を優先した方がよい場所 | |
|---|---|
| オフィス | ・執務スペース ・会議室 ・打ち合わせブース ・エントランス ・廊下 など |
| 店舗 | ・売り場やホール(お客様が滞在するスペース) ・店の出入口 ・ショーウインドー ・お客様用トイレ など |
一方、倉庫や書類保管室、従業員用ロッカールーム、給湯室などは、後回しにしてもさほど問題ないことが多いです。
4-3| 設置する場所・シーンに合ったLED照明を選ぶ
LED照明の種類・形状・デザインは多種多様です。設置する場所・シーンに合ったものを選ぶようにしましょう。
特にチェックしたいのは、「明るさ」「光の広がり方」「光の色」の3つです。
| 説明 | |
|---|---|
| 明るさ | LED照明を設置する場所の広さをもとに、明るさを選ぶのがおすすめ。 |
| 光の広がり方 | 「どの範囲に光を届けたいか」を考えた上で、適したものを選ぶ。 光の広がり方には、「全方向」「広配光」「下方向」の3タイプがある。 |
| 光の色 | 光の色によって、空間の雰囲気や明るさの感じ方が変わってくる。 主に、「電球色」「温白色」「白色」「昼白色」「昼光色」の5色がある。 |
詳しく知りたい方は、下記の記事をご一読ください。
4-4| 申請できる補助金がないかを探してみる
LED化の規模(何個くらいの蛍光灯をLED化するのか)や設置するLED照明の本体価格などにもよりますが、LED化を進めるにはある程度まとまった費用がかかります。「LED化を進めたいけれど、費用がネックになっている」というケースもあるでしょう。そうした場合にぜひご検討いただきたいのが、補助金の活用です。
補助金は予算が限られており、審査もあるため、必ずもらえるとは断言できません。しかしながら、審査に通れば、LED化にかかった費用の数割にあたる金額が後日支給されます。決して少ない金額ではないかと思いますので、申請できる補助金がないかを探してみる価値はあるでしょう。
最近ですと、「省エネ・非化石転換補助金」が2次公募を開始しました。2次公募期間は、2026年6月1日~7月9日となっています。スケジュールは未定ですが、3次公募の可能性もあるようです。(情報元:SIIウェブサイト)。最新の公募スケジュールや3次公募の有無については、必ず公式サイトをご確認ください。
また、自治体によっては、独自の補助金制度を設けているところもあります。オフィスや店舗などのある自治体にそうしたものがないかを、一度確認してみるとよいでしょう。
5| 2026年中のLED化計画開始を目標にしよう!

2026年中のなるべく早いタイミングで、LED化計画を開始しましょう。それをおすすめする理由は、以下の3つです。
2026年中の計画開始をおすすめする理由
- LEDの価格のさらなる高騰が見込まれるから
- 駆け込み需要による、工事への影響が懸念されるから
- LED化のメリットは大きいから
企業にとって、LED化は「電気代の節約」「照明交換頻度の低減」といった直接的なメリットが期待できるだけでなく、「世界的な省エネ目標への貢献」といった社会的な責務を果たすためのものでもあります。その意味でも、なるべく早くLED化するに越したことはありません。
本記事でご紹介したスケジュール感やポイントも参考に、計画を進めていきましょう。
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