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【企業向け】冬に向けた電気設備の備え。冬場のトラブルや対策、節電方法など

公開日:2026年10月30日

【企業向け】冬に向けた電気設備の備え。冬場のトラブルや対策、節電方法など

冬場は、「暖房機器など消費電力の大きな機器の同時使用」や「結露(湿気)」などによって電気設備のトラブルが起こりやすい時期ですが、企業としてどのような対策が必要になるのでしょうか。

この記事では、冬場の3大トラブルである「頻繁なブレーカー落ち」「静電気火災・電気火災」「機器の故障」や、トラブル回避のための対策、冬場の節電方法などをご紹介します。

この記事は、次のような経営者やバックオフィス担当者におすすめです!
      • 初めて、寒冷地にオフィスや工場、店舗を構えた方
      • これまでに冬場の電気設備トラブルに直面した経験があり、今年は万全な状態で冬を迎えたい方
      • 例年、冬場の電気代高騰に苦慮している方
      • 冬場はどのような電気設備トラブルに注意が必要なのかを把握しておきたい方
      • 電気設備トラブル回避のため、冬の備えとしてすべき対策を知りたい方
      • 節電方法を実践して、冬場の電気代を削減したい方
      • 冬になる前に、専門業者に自社の電気設備に不具合がないかを確認してもらいたい方
【要約】この記事でわかること
        • 冬場には「頻繁なブレーカー落ち」「静電気火災・電気火災」「機器の故障」が増えます。電気設備トラブルの発生により、企業には「生産活動の中断」や「納期遅延」などの影響が及ぶ可能性があります。 ≪1章で詳しく読む≫
        • 冬の備えとしてすべき対策は、「契約アンペアの見直し」「コンセントやプラグのホコリ除去」「たこ足配線の解消」「異変・不具合がないかのセルフチェック」「専門業者による保守メンテナンス」です。 ≪2章で詳しく読む≫
        • 冬場の電気代を下げるためには、「待機電力の削減」「エアコン本体や室外機の外側の清掃」「省エネ効果の高いエアコンやLED照明などへの更新」などがおすすめです。電気代高騰の裏に隠れた、設備の不具合にも目を向けてみましょう。 ≪3章で詳しく読む≫
        • 電気設備の3大トラブルが実際に起こってしまわないよう、本格的な冬が訪れる前に、「自社の電気設備の健康診断」として専門業者による保守メンテナンスを受けることを推奨します。 ≪4章で詳しく読む≫

1| 冬場に増える電気設備の3大トラブルと企業への影響

冬場に増える電気設備の3大トラブルと企業への影響

冬場になると、電気設備がトラブルを起こしやすくなることをご存知でしょうか?

実は、冬場には「頻繁なブレーカー落ち」「静電気火災・電気火災」「機器の故障」の3大トラブルが増えます。

ここでは、3大トラブルとその原因、企業への影響についてご紹介します。

1-1| トラブル1:頻繁なブレーカー落ち

冬場における頻繁なブレーカー落ちの主な原因は、オフィスや店舗などで消費電力の大きな機器(エアコン、電気ファンヒーターといった暖房機器など)を同時に使用することにあります。消費電力が大規模な電化製品を同時に使うことで、既定の電気容量を超過し、アンペアブレーカーや安全ブレーカーが落ちてしまいます。

作動するブレーカー ブレーカー落ちの主な原因 詳細
アンペアブレーカー 契約電気容量の超過 消費電力が大規模な電化製品を同時に使用し、契約アンペアを超えることが原因
安全ブレーカー 回路ごとの電気容量の超過 特定の部屋での電気使用量が多すぎることが原因

1-2| トラブル2:静電気火災・電気火災

冬場は、「静電気火災」や「電気火災(電気や電気設備・機器に起因する火災の総称)」という形で、火災が発生しやすい時期です。

中でも冬場に注意すべき電気火災の代表例が、ホコリと湿気によって引き起こされる「トラッキング火災」です。

火災が発生する流れを確認し、早めの対策を心掛けると安心でしょう。

火災の種類 火災発生までの流れ
静電気火災 1.空気が乾燥し、体や衣服に静電気がたまる
2.静電気の火花が可燃性の物質(有機溶剤や可燃性ガス、粉塵など)に引火する
3.静電気火災が発生する
トラッキング火災 1.コンセントとプラグの間にホコリがたまる
2.ホコリが湿気を吸う
3.それにより、コンセントから火花が出る(トラッキング現象)
4.激しく火花が出ると、トラッキング火災が発生するトラッキング現象発生の流れ

1-3| トラブル3:機器の故障

冬場の機器故障の代表的な原因の一つとしては、結露が挙げられます。

結露がきっかけとなり、「ショート・漏電」「機器の内部部品の腐食」などが発生し、機器の故障につながります。

結露によって発生するトラブル メカニズム
ショート・漏電 1.暖房の効いていない場所(屋外や冷えた倉庫)から暖房の効いた室内に機器を移動することなどにより、急激な温度差が発生する
2.それに伴い、機器の内部や表面に空気中の水分が水滴(結露)として付着する
3.そのまま放置されることにより、回路でショートや漏電が発生する
4.その状態が続くと、やがて故障につながる
内部部品の腐食・サビ 1.結露によって発生した水分が機器についたまま放置される
2.水分が原因で、内部の基板や金属部品に腐食・サビが生じる
3.その状態が続くと、やがて動作不良を引き起こす

1-4| 電気設備トラブルによる企業への影響

「頻繁なブレーカー落ち」「静電気火災・電気火災」「機器の故障」の3大トラブルによって、企業には以下のような影響が及ぶ可能性があります。

原因となるトラブル 企業への影響 想定される被害
頻繁なブレーカー落ち 生産活動の中断 突然、生産ラインが停止してしまい、生産活動の中断を余儀なくされる
業務の一時停止 オフィスのパソコンやサーバーが突然シャットダウンすることにより、保存していないファイルの消失やデータベースの破損が生じてしまい、業務の一時停止を余儀なくされる
納期の遅延 生産活動の中断や業務の一時停止の影響で、顧客への納期を守れなくなる
顧客からの信用失墜 納期遅延により、顧客からの信用が失墜する
静電気火災・電気火災 死傷や損害賠償のリスク 火災や逃げ遅れによって火傷・死亡につながるリスクがあり、実際にそういった事態となると、本人または遺族への損害賠償責任が発生する可能性が極めて高い
建物・設備の焼失による業務の停止 建物や設備が焼失した場合、復旧まで少なくとも数週間~数カ月間は業務停止を余儀なくされる
機器の故障 予期せぬコストの発生 機器の修理・買い替えが必要となるため、予期せぬコストが発生する
3つのトラブル全て 経営悪化による倒産 業務停止や予期せぬコストの発生などにより、経営状態が悪化し、倒産を余儀なくされる可能性がある

このような重大なリスクを防ぐためにも、冬を迎える前にしっかりと備えておくことが大切です。具体的な対策については、次の章「2| 冬の備えとして、どのような対策をすべき?」でご紹介しますので、参考にしてみてください。

また、電気設備トラブルだけでなく、冬場の電気代高騰も企業経営における大きな関心事の一つといえます。冬場の電気代を下げる方法については、「3| 冬場の電気代を下げたい!節電方法5選」でご紹介します。

2| 冬の備えとして、どのような対策をすべき?

冬の備えとして、どのような対策をすべき?

「1| 冬場に増える電気設備の3大トラブルと企業への影響」でご紹介した3大トラブルをおこさないために、冬の備えとして実施すべきことは以下の5つです。

冬の備えとしての対策

  • 契約アンペアの見直し
  • コンセントやプラグのホコリ除去
  • たこ足配線の解消
  • 目立った異変・不具合がないかのセルフチェック
  • 専門業者による保守メンテナンス


それぞれについて、ご紹介します。

2-1| 契約アンペアの見直し

ブレーカー落ち対策として有効なのが、契約アンペアの見直しです。

建物全体の電気が切れるケースではアンペアブレーカーが落ちている可能性が高いですが、「アンペアブレーカーが落ちる=契約アンペアを超えている」ことを意味します。そのため、もともと契約アンペアに余裕があまりないのであれば、冬場を迎える前に契約アンペアを見直し、アンペアブレーカーが落ちにくい状態にしておくことが望ましいです。

なお、契約アンペアを変更する際には、アンペアブレーカーの取り替えや屋内配線工事が必要となるケースがあります。アンペアブレーカーの取り替えは電力会社が行い、基本的に無料です。一方、屋内配線工事は専門業者に対応してもらう必要があるため、有料となります。詳しくは下記の記事で解説していますので、参考にしてください。

2-2| コンセントやプラグのホコリ除去

電気火災対策として行う必要があるのが、コンセントやプラグのホコリ除去です。ホコリがない状態を維持することで、トラッキング現象が起こりにくくなります。

掃除頻度については、以下を参考にしてください。

建物・場所 掃除頻度の目安
一般的なオフィス 半年~1年に1回
工場 粉塵が多い作業エリアは毎月~3カ月に1回
その他のエリアは半年に1回
コンビニや小売店など 月に1回~数カ月に1回
飲食店 厨房やその周辺は、月に1回以上(可能であれば、毎週実施)
その他は、3カ月~半年に1回

なお、コンセントやプラグの掃除をする際に警戒したいのが、感電リスクです。感電防止のため、「焦げなどの異変があるコンセントには、手を触れない」「掃除したい箇所のコンセントのブレーカーを必ず落としてから、作業に移る」などの注意点を守る必要があります。

掃除手順や注意点については、下記の記事で詳しく紹介していますので、作業前に必ずご一読ください。

2-3| たこ足配線の解消

たこ足配線を解消することで、電気火災やブレーカー落ちのリスクを未然に防ぐことができます。

たこ足配線を続けていると、トラッキング現象が起こりやすくなります。コンセント周りにプラグが密集することで普段の掃除が行き届きにくくなり、ホコリがたまったまま放置されてしまうためです。

また、オフィスや店舗等では、「差し込み口が空いているから、まだプラグを挿しても大丈夫」と見た目の空きスペースだけに囚われて「まだ挿せる」と判断してしまいがちです。そのため、たこ足配線の際に過電流(電気回路や機器に定格電流を超える過剰な電流が流れている状態)になってしまうケースも多く、安全ブレーカーが落ちる原因となります。

接続するコンセントを分散させ、「可能な限り、たこ足配線をしない環境」を整えましょう。やむを得ずたこ足配線する場合でも、定格容量に余裕を持たせている環境となるようにすることが大切です。

2-4| 目立った異変・不具合がないかのセルフチェック

機器故障の対策として定期的に行う必要があるのが、目立った異変・不具合がないかのセルフチェックです。機器故障そのものを食い止めることは難しいですが、早い段階で異変・不具合に気付くことができれば、大きな故障になる前に修理・交換を進められます。

五感でわかるような異変・不具合がないかを定期的に確認しましょう。具体的には、使用頻度の高い機器から優先的に、以下のような項目をセルフチェックすることをおすすめします。

セルフチェック項目の例

  • 機器から異音・異臭がしないか
  • 機器に焦げや著しい破損などがないか
  • 頻繁にエラー表示が出ていないか
  • 特定の機器を使うときだけ、漏電ブレーカーが落ちることがないか など


なお、感電などの防止のため、機器を分解してのセルフチェックは厳禁です。

2-5| 専門業者による保守メンテナンス

専門業者による保守メンテナンスは、電気火災対策や機器故障の対策、ブレーカー落ち対策として、とても有効です。

定期的に保守メンテナンスを受けることで、自分でなかなか気付けない電気設備の不具合や機器内部の故障などを早期発見してもらえます。大きな故障になる前に修理・交換を依頼すれば、3大トラブルを未然に防ぐことができます。

冬場の電気設備トラブルの根本的な対策といえるでしょう。

3| 冬場の電気代を下げたい!節電方法5選

冬場の電気代を下げたい!節電方法5選

ここでは冬場の節電方法についてご紹介します。

冬場の節電方法

  • 待機電力を減らす
  • エアコンの設定温度や風向きを調整する
  • 暖気を循環させる・逃さない工夫をする
  • エアコン本体や室外機の外側を清掃する
  • 省エネ効果の高いエアコンやLED照明などに更新する


冬場の電気代高騰も、多くの企業様にとって頭を悩ませる課題の1つといえます。「少しでも電気代を抑えて、経営への影響を和らげたい」と、冬場に向けて節電を意識されている企業様も多いのではないでしょうか。

特に、電力会社と高圧電力契約を結んでいる場合、1度でも電力使用量が跳ね上がるとその後1年間は基本料金が上がってしまう「デマンド(最大需要電力)」が適用されるため、冬場の節電を徹底したいところです。

3-1| 【要注意】電気代高騰は、電気設備・機器の不具合のサイン!?

冬場は暖房機器を使用するためどうしても電気代が高くなりがちですが、「去年の冬よりも明らかに電気代が跳ね上がった」という場合には、電気設備・機器の不具合が隠れている可能性があります。内部部品の経年劣化や摩耗などにより、過度な負荷がかかってしまうと、本来必要のない余分な電力を無駄に消費してしまうためです。

冬場は、電気の消費量が特に増えやすい時期ですので、過負荷のまま使用を続けると故障につながりかねません。「電気代の急激な高騰は、電気設備・機器に何かしらの不具合が発生しているサインかもしれない」と意識をしておくと、手遅れにならずに安心です。

また、これらを踏まえると、節電は「電気代の削減」に直結するだけでなく、設備にかかる過度な負担を減らして『長寿命化』につなげる上でも大切といえます。

3-2| 節電方法1:待機電力を減らす

ここからは、冬場の節電方法について解説いたします。

まずは、「待機電力」を減らしましょう。機器の電源をオンにしなくてもプラグをコンセントに挿しているだけで消費される待機電力は、1つの機器あたりでは非常にわずかですが、建物全体で考えると決して軽視できるものではありません。

具体的には、以下のような対策を行うとよいでしょう。

待機電力の削減方法の例

  • 使用頻度の少ない機器のプラグを、コンセントから抜く
  • オン/オフの切り替えスイッチ付きの「節電タップ」を活用する
  • 退勤時には、全従業員にパソコンの電源を落としてもらう(退勤時にはスリープモードにしない)
  • 営業時間外にデジタルサイネージが自動消灯するよう、タイマーを設定する など

3-3| 節電方法2:エアコンの設定温度や風向きを調整する

エアコンの設定温度や風向きの調整も有効です。

設定温度を1度下げるだけでも、節電効果が期待できます。「ウォームビズの推奨」やこのあとご紹介する「暖気を循環させる・逃さない工夫」などにより、無理のない範囲で設定温度を調整することをおすすめします。

また、風向きは下向きにしましょう。暖気は上にたまりやすい性質がありますが、エアコンから下向きに温風を送ることで、冷たい空気を押し上げながら室内全体を効率よく温めることができるためです。

3-4| 節電方法3:暖気を循環させる・逃さない工夫をする

エアコンの設定温度・風向きの調整とあわせて、暖気を循環させる・逃さない工夫もしましょう。体感温度が高くなるため、エアコンの設定温度を上げる必要がなくなり、節電につながります。

具体的には、以下のような対策を行うことをおすすめします。

暖気を循環させる・逃さない工夫

  • サーキュレーターを活用する
  • シーリングファンを回す
  • 窓やドアに隙間テープを貼るなど、すきま風対策を講じる
  • ハニカムスクリーンのように断熱性の高いものを、窓枠に設置する など

3-5| 節電方法4:エアコン本体や室外機の外側を清掃する

エアコン本体や室外機の外側の清掃も行いましょう。

「エアコンのフィルターにホコリが詰まっている」「室外機の外側にホコリ・ゴミがたまっている」といった状態では、暖気が流れにくく、熱交換もスムーズにいきません。清掃によってホコリ・ゴミを除去することで、エアコンの暖房効率が大きく向上し、節電につながります。

なお、ご自身で掃除できる箇所は、エアコンのフィルターや本体・室外機の外側に限られます。内部まで徹底洗浄したい場合には、専門業者に依頼しましょう。

掃除方法や注意点については、下記の記事で詳しくご紹介しています。掃除を始める前に、ぜひご一読ください。

3-6| 節電方法5:省エネ効果の高いエアコンやLED照明などに更新する

中長期的に見ると節電・電気代削減に大きく寄与するのが、省エネ効果の高いエアコンやLED照明などへの更新です。機器の購入や設置工事などで初期費用はかかるものの、省エネ効果の高いものに買い替えれば、施設全体で省エネでき、月々の電気代を大幅に抑えられます。

なお、エアコンや照明(蛍光灯)には「2027年問題」というものがあるため、できるだけ早いタイミングでの買い替え・LED化が推奨されています。まずは、この機会に専門業者への相談から始めてみるとよいでしょう。

4| 冬場も安全に電気設備を使えるよう、専門業者に保守メンテナンスをしてもらおう!

冬場も安全に電気設備を使えるよう、専門業者に保守メンテナンスをしてもらおう!

電気設備の3大トラブルが実際に発生してしまうと、企業経営に大きな影響を与えます。そのため、トラブルを未然に防げるよう、「2| 冬の備えとして、どのような対策をすべき?」でご紹介した対策を講じることがとても重要です。

そこで、冬の備えを進めたい企業様におすすめしたいのが、専門業者による保守メンテナンスです。電気設備の内部や配線などの状況を定期的に確認してもらうことで、日常のセルフチェックだけでは見落とされがちな異変・不具合を発見できるでしょう。電気設備トラブルにつながるリスクが可視化されるので、対策を講じやすくなります。

本格的な寒さが来る前に「自社の電気設備の健康診断」として、専門業者による保守メンテナンスを検討してみるとよいでしょう。

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